1.トイプードルの歯って何本?
トイプードルの歯の本数は成長によって変わります。 乳歯の場合は合計で28本、成犬になると、人間と同様永久歯に生え変わり、合計で42本になります。 これはトイプードルに限らず、全てのワンちゃん共通ですね。 でも、トイプードルのようにお口が小さい犬種の子は、歯がまっすぐ生えることができず、ずれて生えてしまう子もいます。 このように歯並びが悪く生えてしまうと、歯と歯の間に歯垢がたまりやすくなり、歯周病になるリスクが高まります。 また、歯磨きなどをしていたとしても、磨き残してしまうこともあるでしょう。 ちなみに、42本よりも多い場合は「過剰歯(かじょうし)」、少ない場合は「欠歯(けっし)」と言います。2.トイプードルには、4種類の歯並びがある?
トイプードルをはじめ、犬には4種類の歯並びがあります。- 鋏状咬合(はさみしょうこうごう)
- 切端咬合(せったんこうごう)
- 下顎突出咬合(かがくとっしゅつこうごう)
- 上顎前出咬合(じょうがくぜんしゅつこうごう)
- 鋏状咬合
- 切端咬合
- 下顎突出咬合
- 上顎前出咬合
3.生後4~6ヶ月の生え代わりの時期が重要!
トイプードルのような小型犬はしばしば本数異常が見られることがありますので、成長の変化とともに歯の本数を確認するようにすることが大切です。 乳歯が永久歯に生え変わる時期は生後4ヶ月から6ヶ月程の頃が多く、7ヶ月~1才の頃には生え変わりが終わります。 トイプードルは乳歯が抜け切らずに残ることが多く、乳歯が残ってしまうとかみ合わせが悪くなってしまうので、この時期は、やわらかいものだけでなく硬いものも噛ませて生え変わりを促してあげると良いでしょう。 10ヶ月たっても乳歯にぐらつきが見られないときは、抜歯をしてもらった方が良い場合もありますので、獣医さんへ相談してみてください。 また、この時期から歯磨きの習慣をつけてあげることも大切です。4.トイプードルはどのような歯の病気にかかる可能性がある?
トイプードルがかかりやすい歯の病気には「歯周病」があります。歯周病って?
正式には、歯というよりも、歯のまわり<歯肉・セメント質・歯根膜(しこんまく)・歯槽骨(しそうこつ)>の病気です。 歯のまわりには歯肉、セメント質、歯根膜、歯槽骨があり、それぞれがむずびつくことで歯を固定し、噛んだときの衝撃をやわらげてくれるクッションの役割があります。 歯周病は、この歯周組織に問題が起こる病気です。歯周病には2段階ある
- 歯肉炎
- 歯周炎
歯周病の治療方法
- 歯磨き 歯肉が少し赤い程度なら、軽度な歯肉炎でしょう。 正しい歯磨きで改善できるかもしれません。
- 歯垢・歯石除去 歯周病が悪化して、歯周炎になってしまった場合は、歯垢や歯石の除去が必要になります。 全身麻酔をしての処置や検査になるので、悪化する前に防いであげたいものですね。
- 抜歯 歯周炎が悪化しすぎると、抜歯をしなれけばならない場合もあります。 可哀想ですが、歯石や菌がびっしりついた歯をそのままにしておく病気のリスクの方が危険でしょう。
治療には全身麻酔が必要?
歯石の除去のためだけに、全身麻酔をするのは抵抗がある飼い主さんが多いでしょう。 結論からいうと”全身麻酔は必要”です。 大きな理由は下記の2つになります。- トラウマをつくらないため 治療をしている間、犬は自分が何をされているのか分かりません。 無理やり押さえつけて怖い思いや不快な思いをすることで、トラウマになってしまう場合があります。せっかく治療をしてもその後の歯磨きケアができなくなってしまい、また歯周病になるリスクがあります。
- 正確な治療をするため 必要な処置を把握するには、レントゲン検査や歯周ポケットなどの検査が必要です。 目覚めている間はおおまかな診断しかできないので、どんな治療が必要なのかを調べるために、麻酔をかけてから精密検査をする必要があります。