1.いびきのメカニズム
犬が息をする時、鼻もしくは口から空気が入り、喉や気管を通り肺へ流れます。 起きている時の呼吸は、この通り道が十分に広く、スムーズに空気が通過しているから、何の音がしません。 ところが寝ている時に、空気の通り道が狭くなると、呼吸器を通る空気が振動して音が出ます。これがいびきです。2.原因と対処法
犬がいびきをかく原因は大きく分けると3つあります。 ひとつずつみていきましょう。(1)肥満
人間と同じように、太っているとその分、器官が狭くなるため、いびきをかきやすくなります。 対策 肥満は万病の元です。 これを機に愛犬の肥満指数を把握し、理想の体型になるまで無理なくダイエットをしましょう。- 目標体重を決める
- 一日の食事の量を見直す
- ごはんの与え方を工夫する
- 散歩にボール遊びなどの運動を取り入れる
(2)環境
犬に飲ませている薬の中には、いびきをかきやすくするものがあります。 副作用として筋肉をゆるめるような薬を与えている場合は、いびきをかきやすくなるでしょう。 また、実は人が吸っている煙草も影響があるのです。煙草の煙は鼻の粘膜を傷つける強い刺激物です。 粘膜を傷つけられると、鼻は粘膜を守ろうとして鼻水を出るため、いびきをかきやすくなるのです。 対策 もし愛犬にアレルギー傾向があり、飼い主さんがタバコを吸うようであれば、空気清浄機を付けるのが効果的です。(3)病気
注意をしなければならないのは、病気によるいびきです。 病気によって気管や鼻、のどなどに異常が起き、その結果としていびきが出ています。 軽いいびきであればそれほど心配はないですが、「急にいびきをかくようになった」「ものすごくいびきがうるさくなった」などの変化が現れた場合は、一度獣医さんに相談してみるといいでしょう。 また、頻度がどうれあれ、呼吸をしづらそうにしているようであれば、早めに病院に連れていくことをオススメします。 以下にいびきの原因となる病気をまとめたので、参考にしてみてください。- アレルギー
- 風邪
- 軟口蓋過長症
- 器官虚脱病院に連れていくときは、実際にいびきをかいて寝ているときのムービーを撮って持っていくといいでしょう。獣医さんもより正確な診断をすることができるようになります。
3.病院につれていった方がいい症状
マルチーズは短頭種といって生まれつき呼吸がしにくい犬種で、他の犬種に比べて呼吸するために使う筋肉の使用頻度が高いのが特徴です。 そのため、生まれつきの軽いいびきをするのは特に心配することではありません。 しかし、高齢になって出てきたいびきや、だんだんとひどくなるいびきの場合、なんらかの病気の可能性があります。 以下の場合は注意が必要です。- 以前はいびきをかかなかったのに、急にかき始めるようになった
- ゼイゼイと言いながら目覚め、呼吸するのに苦労しているようにみえる