もくじ
1.シルキーテリアの犬種について
テリアは大きな犬種グループの1つで、長足タイプと短足タイプの2種類があります。
長足タイプのテリアは狩り目的に使われていました。いわゆる使役犬です。
一方、短足タイプは狩りではなく愛玩犬として用いられてきました。
主に貴族階級に親しまれましたが、その中でも代表的なものがシルキーテリアでした。
非常に美しい被毛を持っていて今でも高い人気があります。
正式名称をオーストラリアンシルキーテリアといいます。
ここではシルキーテリアの歴史、性格、特徴、お手入れ方法など幅広く触れながら、どのような犬なのかを紹介していきます。
2.優雅で美しい気品が特徴のシルキーテリア
オーストラリアンシルキーテリアを連れて散歩に出ると人目をひくほどの優雅さを持っています。
テリアの犬種としてヨークシャーテリアがありますが、見た目も体格も立ち姿の上品さも非常によく似ています。もちろん、ヨークシャーテリアとも異なる点もあります。
成犬になったときの被毛の美しさなどはその典型的なものです。
3.オーストラリアンシルキーテリアの歴史を知ろう
オーストラリアンシルキーテリアはテリアグループに属する犬種です。
テリアという名称は「地面」を意味します。そのことからわかるとおり、テリアグループはもともとは土の中に隠れて害獣を食べていました。そこから狩猟用に用いられたり、愛玩用として愛されたりしました。発祥としては主にイギリスですが、オーストラリアンシルキーテリア自体はオーストラリアで19世紀に作出されたものです。
テリアグループの中で小型犬同士を繁殖させたことで作出されたので、当初はシドニーテリアともいわれていました。
歴史的にはまだ200年にも満たない品種です。
テリアはもともとイギリスにいた犬種なのに、なぜそのグループの小型犬同士がオーストラリアで作出されたのかというと、当時はオーストラリアがイギリスの植民地だったからです。
オーストラリアにテリアが輸出されて、そこで飼育と繁殖が行われていたので、オーストラリアにはオーストラリアンテリアと呼ばれる犬種が存在しました。
このオーストラリアンテリアに、イングランドのヨークシャーテリアとスコットランドのスカイテリアの2種を交配させた結果、オーストラリアンシルキーテリアが生まれました。
イギリス生まれのヨークシャーテリアに見た目が似ているのはそのためです。
ヨークシャーテリアよりも体格が大きいという相違点もあります。
4.オーストラリアンシルキーテリアの性格を知ろう
オーストラリアンシルキーテリアは比較的しつけをしやすい賢い犬種です。
また、喧嘩や争いごとを好まない性格でもありますので、愛玩犬としては理想的な性格といっても過言ではないでしょう。
ただし、見知らぬ人に対してはなかなか慣れるのに時間がかかります。
人見知りしやすいのできちんとケアをする必要があります。
一人暮らしで飼育したいするのには向いています。
もともとテリアは狩猟として用いられていたことから、周囲に対して好奇心旺盛で狩猟本能の性格も残っています。何か動く物体に興味関心を持つ傾向が強いです。そのため、室内で飼い主と一緒にオモチャで遊ぶのが大好きです。
その点でもヨークシャーテリアと似ていますが、ヨークシャーテリアのように神経質な面は感じられません。
5.オーストラリアンシルキーテリアの被毛のお手入れと飼い方について知ろう
飼い方については基本的には小型の室内犬と同じですが、散歩時間は長く取ってあげましょう。
通常の小型犬の場合は散歩時間を短縮することで運動量があまり多くならないように配慮する必要があります。
しかしながら、狩猟犬としての歴史がありますので、長い散歩に向いています。
室内においても好きなときに運動ができるように、自由にさせる飼い方がおすすめです。
オーストラリアンシルキーテリアは基本的には争いごとは好みませんが、自分が嫌いな相手に対しては狩猟犬だった頃の性格が垣間見えます。
つまり、攻撃的な行動を取ることがあるのです。そのため、他の犬との接触を伴う散歩は少し注意が必要となります。
被毛のお手入れについては、意外に思われるかもしれませんが、実際には簡単なことです。
被毛が長いですが、せいぜい2日ごとにブラッシングとコーミングをするくらいで十分です。
もともとが美しい被毛をしているので、人間側が何か特別なことをする必要はありません。経済的に余裕があればたまにトリミングをしてあげるといいでしょう。
室外で飼育すると、長毛なので毛先が汚れてみすぼらしく見えることもあります。
屋外には向かないので室内で飼育しましょう。
6.オーストラリアンシルキーテリアのしつけ方法は?
オーストラリアンシルキーテリアは賢い性格をしていますが、独立心が強いので頑固な性格をしています。
そのため、成犬になってから初めてしつけをするような場合には、なかなか言うことを聞いてくれない可能性があります。
したがって、なるべく早い段階からしつけをしましょう。
おすすめの時期は子犬から3ヶ月程度過ぎた頃が良いタイミングです。エサやおやつを与えるときに「待て」と「おすわり」という基本的な動作を覚えさせましょう。
賢い犬種なのですぐに覚えます。
ただし、好奇心が旺盛なので、しつけをするときには犬の注意をそらすようなものは遮断しておくことです。
テレビやラジオなどをつけっぱなしにしないことです。
しつけをするときには褒めるときと叱るときの落差をつけることが重要になります。
犬がきちんと飼い主の言うことを聞いたときにはたっぷりと褒めてあげましょう。
反対に犬が悪いことをしたら普段よりも若干大きな声で叱りましょう。
ポイントとしては、上から犬を見ながら褒めたり叱るのではなく、同じ目線に立って目を見つめて行うことです。
このようなメリハリのあるしつけをすれば、成犬であってもきちんとコントロールできます。
遊ぶのが大好きな犬なので遊びながらしつけを教えていくのもいいでしょう。
ドッグランなどもチャレンジしてみましょう。