ヨークシャテリアの平均寿命は、13~16歳ですが、7歳を過ぎるとシニア期に分類されます。
見た目はまだまだ若くても、加齢による変化は毎日少しづつ現れてきます。
一日でも愛犬のヨークシャテリアに元気でいてもらうために、加齢に応じたケアを心がけましょう。
1.生活環境を整える
(1)床・階段を滑らないようにする
人と同じように、犬も加齢で足腰が弱っていきます。
そこで注意したいのが自宅の床の素材です。
ほとんどの住宅でフローリングが使われていますが、実は犬にとっては負担が大きいのをご存知でしょうか。
爪のある犬にとって、フローリングはスケートリングを歩くようなものだといいます。
特にヨークシャテリアはもともと足腰が弱い犬種ですので、転ぶと骨折してしまう可能性もあります。
寝転んだりの運動が多い犬のベッドまわり、トイレ、ソファから降りた時の着地点等を滑らないように重点的に工夫してあげるのが良いでしょう。
滑り帽子の対策は以下のものが挙げられます。
- ペット用のマットを敷く
- コルクマットを階段に張る
- ペット用ワックスを塗る
- 滑り止めスプレーを使う
- 滑り止め靴下をはかせる
床対策の詳細はこちらの記事をご覧ください。 知らなきゃマズい!フローリングから愛犬の足腰を守るためにしてあげられること |
(2)危険な家具の配置を見直す
- 通路を広くする
- 入り込める隙間をなくす
- 家具や柱の角に気を付ける
- お気に入りのソファーに上るスロープをつける
- 運動する時以外はゲージに入れる
家具の間は、Uターンができるように十分なスペースを確保するか、もしくは塞いでしまうのが良いでしょう。
また、視力が衰えてくると、柱や角の衝突も増えるので、ぶつかっても大丈夫なようにタオルを張っておくのもありです。
お気に入りのソファーに登りたがって落下してしまう事故を防ぐために、「登りづらそうだな」と気づいたら、スロープをつけてあげるのもよいでしょう。
2.適度に運動させる
ヨークシャテリアはもともと多くの運動量を必要とはしませんが、好奇心が旺盛なので外界に触れさせてあげることはストレスをためない意味でも必要です。もし歩きたがらなかったとしても、動かないと血行や内臓機能も悪くなりますし、痴呆にもなりやすくなります。
下記のことを注意しながら、適度にお散歩させてあげましょう。
(1)散歩は土や芝生の上を歩かせる
コンクリートは足腰に負担をかけてしまいます。
夏場のアスファルトは50~60度にも達し、肉球をヤケドさせてしまうこともあります。
土や芝生の上をなるべく歩かせてあげましょう。
それでも歩きたがらない子は、無理のないスピードでゆっくり歩かせてあげましょう。
少しだけ歩かせてあげたら、あとはだっこやカートでも大丈夫です。
(2)首輪よりもハーネスを使う
ヨークシャテリアは体の構造上、気管虚脱になりやすいので注意が必要です。
気管虚脱とは、気管が押しつぶされて変形してしまっている状態で、アヒルの鳴き声の様な「ガーガー」という音を喉から出します。
落ち着きがなくなったり、よだれを出したり、呼吸困難になってしまうこともあります。
首輪だと気管に負担がかかるため、体全体を支えるハーネスを使用することをおすすめします。
3.食事
食事も元気に走り回っていた頃と同じ成分では、老犬にとっては肥満のリスクがあります。
老犬に合わせた栄養バランスに注意しましょう。
シニア用のドッグフードに変える際は、まずは慣れ親しんでいた餌に少しづつ混ぜて慣れさせてあげます。
また、1日に必要なカロリーと食事量は以下になりますので、与える際の参考にしてください。
1日に必要な食事量=犬の体重の約2,5%(40分の1) 1日に必要なカロリー=体重1Kgあたり50~110kcal |
1回の量を少なめにして、食べる回数を一日2回から3回~5回に増やすことで、無理なく1日分の栄養を摂れるように工夫してあげましょう。
消化機能と同時に歯も弱ってきます、食べやすい形状や柔らかさにも注意してあげてください。
お水を飲む量も観察しておきましょう、飲む量が少ないと脱水を起こすことがあります。
4.半年に1回は健康診断
老犬になると病気も発症しやすくなります。
早期発見、早期治療をするためにも、定期的に検診を受けましょう。
犬の定期検診は1年に1度を目安にしている人も多いですが、老犬の場合はそれより少し頻度を多くした方がいいでしょう。
病気がみつからなくても、異常がないことがわかれば安心できます。
老犬に関する情報収集をする意味でも専門機関でみてもらうのは価値のあることです。
家の近くの動物病院を探すならペットライフで探すのが便利です。
5.お手入れもていねいに
- 毎日のブラッシング
- 3日に1回の歯磨き
- 月に一度のシャンプー
- お口まわりや、お尻まわりはこまめにふく
ちょっとした皮膚や体重の変化などに気づけるように、ブラッシングは習慣化しましょう。
高齢のヨークシャーテリアの特徴を上手く捉えて、最期まで愛情をもってお世話してあげましょう。
最後に
いかがでしたか。7歳を過ぎると飼い方もまた変わってくることがお分かりいただけたでしょうか。
愛犬の老化と向き合い、最後の時まで幸せに過ごしてもらえるよう、飼い主として必要な知識を身につけておきましょう。