1.恐ろしいヒキガエル中毒とは
ヒキガエルは外敵から身を守るために、耳下腺や皮膚の毒腺から強力な毒液を分泌します。この毒液にはブフォトキシンという強心ステロイドや神経伝達物質のセロトニンが含まれており、麻痺症状を引き起こします。
人間が触った場合、皮膚炎を引き起こすほどの強力な毒素なのです。
日本に生息するヒキガエルは海外のヒキガエルに比べその毒性は弱いとされていますが、それでも最悪の場合死に至ります。フロリダに生息するヒキガエルを舐めてしまった場合ほぼ100%死亡するという報告もあります。 それほどまでにヒキガエルの毒液は怖いものだということを認識しておきましょう。
2.どうなっちゃう?
一番多く見られる症状は、口から泡を吹きます。口の中がしびれたり痙攣を起こすこともあり同時に痛みが発生します。
激しい嘔吐や下痢も始まります。
ヒキガエルの毒素は麻痺症状を起こすので体内に入った場合、呼吸困難に陥ることもあり最悪死につながってしまう大変 恐ろしいものなのです。15分ほどで体の全ての臓器まで毒が回るほど強力で、シェパードやラブラドールなどのような大型犬でもに2〜3時間後には死に至るほど強い毒性ですから最初の初期対応が非常に重要になります。
3.愛犬がヒキガエルを舐めた!対処法は?
もしも愛犬がヒキガエルを舐めてしまった時は、まずは口の中を水でよく洗い流して下さい。ペットボトルの水を使ってもいいですし水道でもホースでも何でも良いので、とにかく口の中についてしまった毒素を流すようにしてあげてください。ヒキガエルの毒素は卵の白身のような形状に似ています。
全てを洗い流す心づもりで、できることなら口の中に手を入れて歯茎までこすり洗いするようにしっかりと洗い流して下さい。理想は15分位とされています。愛犬の口を下に向けて飲み込まないように注意しましょう。また人間の手に着いた場合、皮膚炎を引き起こしますのでゴム手袋を着用するなど気を付けて下さい。
とにかくヒキガエルを舐めてしまった場合は、この初期対応が非常に大切なのです。
しっかりと洗い流せたとしても念のためすぐに動物病院へ連れて行きましょう。とにかく早めの処置が肝心です。慌てずに急いで対応するように心掛けて下さい。
4.こんな所に近づかないようにしよう
森林や農耕地東京の都心部にもヒキガエルは生息しています。カエルなので両生類ですが、大人になると繁殖期以外は陸の上での生活が多くなります。夜行性のため昼間は石の下などに身を隠していることがありますので、ヒキガエルが身を潜めていそうな場所には注意が必要です 。
時には民家の軒先で生息することもあるほどヒキガエルは身近な生き物なのです。肉食のため主な餌はミミズや昆虫になります。ミミズや昆虫がいそうな場所にはヒキガエルがいるかも、と気をつけてあげましょう。
5.こんなワンちゃんからは目を離さない!
ヒキガエルは夜行性のため昼間はそれほどぴょんぴょんピョンと飛び跳ねることはありません。しかし、狩猟犬など動くものに敏感な犬種の場合は突然のヒキガエルの動きに興味を持って舐めてしまう事があります。万が一に咥えてしまった時にはすぐに口の中から取り出して下さい。
ヒキガエルは何時でも毒液を出しているわけではありませんが咥えられた瞬間に防御の為に、愛犬の口の中で毒を出されたら大変です。
愛犬が少しでもヒキガエルを舐めたり、咥えてしまったら一刻も早く口の中を洗い流して下さい。
6.危ないものは星の数ほどあるんです
お散歩中や屋外で気をつけるものとして、すずらんやヒガンバナがあります。これらは全体に毒素がありますから注意が必要です。
愛犬の好きな食べ物として知られるトマトも根や茎の部分も危ないですし、チューリップやスイセンの球根には毒があります。朝顔の種やパンジーは全体が危険ですから、お庭で栽培したり育てている場合には愛犬がイタズラしないように気を付けましょう。
お散歩中に草を食べてしまう犬はけっこう多いですよね。いつもの事だし、いつものように大丈夫だからとそのまま食べさせていませんか?いつものお散歩コースでもしかしたら農薬や除草剤がまかれてしまってるかもしれません。
お散歩後に愛犬の様子がおかしくなっても原因を特定するのは難しくなりますから、日頃から草を食べる習慣はやめさせたいものです。
食糞や拾い食いする癖がある犬の場合、他の犬や猫の糞を食べてしまう可能性もあります。野良猫の糞にはウィルスが潜んでいる事もあるので、愛犬が地面をクンクンと嗅ぎ回る行動がす素早くなったら何か落ちてるなと察しましょう。
家の中でも注意が必要です。犬に玉ねぎやチョコレートを与えてはいけないということは、けっこう知られていますね。その他キシリトールは低血糖を起こし最悪の場合、死に至ることがあります。人間用のガムを誤って口にしないように注意してあげましょう。