では、ヨークシャテリアはハーネスと首輪、どちらを使ったほうが最適なのでしょうか。
2つのアイテムの違いや、メリット・デメリットについて、まとめてみました。
1.ハーネスと首輪は何が違うの?
まず、ハーネスと首輪は、装着する部位が違います。
ハーネスとは、胴につける輪のことで、元々は重い荷物や人を運ぶ犬ぞりの犬が、そりを引っ張るときに、体への負担が少ないように作られたものだと言われています。
首輪は、名前のとおり首につける輪のことで、飼い犬であることが一目でわかる目印としても使用されます。
飼い犬が逃げ出してしまった場合や、災害時に行方不明になってしまった場合など、緊急時のことを考えれば、散歩以外のときにも迷子札をつけた首輪をつけておいたほうが安心です。
2.ハーネスの特性
(1)メリット:体に負担がかからない・抜けにくい
ハーネスのメリットは、首輪と違い、呼吸器に負担がかからないということです。また、リードを引っ張ったときに、胴体だと装着範囲が広いので力が分散されて、犬の身体にかかる負担も小さくなるというメリットもあります。
小型犬のヨーキーには「気管虚脱」などの呼吸器系の病気も多いため、呼吸器系に問題のある場合に適しています。
また、ハーネスは犬の身体の全体をおおっているので首輪よりも抜ける心配がありません。
(2)デメリット:しつけにむかない・着脱に手間がかかる
デメリットは、しつけをするのにはむかないということです。ハーネスは、犬が苦しさを感じない分、リードを引き戻すなどの飼い主の指示が伝わりにくくなります。
そのため、いつまで経っても引っ張り癖が直らないなどの、しつけの問題が出てきます。
引っ張り防止の機能がついたハーネスも売っているので、試してみるのもいいですね。
3.首輪の特性
(1)メリット:しつけをしやすい・室内でもつけっぱなしにできる
首輪のメリットは、前述のようにしつけができることです。もともと、母犬が子犬をしつけるときは、首を押さえたり、噛んだりすることで、物事の良し悪しなどを教えています。
そのため、首輪につながったリードを引っ張ったり緩めたりすることで、飼い主の指示を伝えやすく、しつけに適しているのです。
引っ張り癖や、吠え癖、拾い食い癖などの問題をかかえている場合は、首輪を使ってしつけを行いましょう。
また、ハーネスと違って、リードの着脱が楽というメリットもあります。
万が一、震災や迷子いなってしまい保健所に保護されたとしても、首輪を巻いていると保健所での処分期間が延期されるという点も安心できます。
(2)デメリット:呼吸器に負担をかける
首輪のデメリットは、やはり首への負担から呼吸器への影響があるところです。ヨークシャテリアのような頭の小さな犬種は首輪が抜けやすく、強く引っ張ったときに呼吸器官に負担がかかってしまうことです。
引っ張りすぎると首の骨や、呼吸器を痛めますが、リーダーウォークなどの飼い主より犬が先に歩かないようにするしつけをしていれば、その心配もありません。
リーダーウォークのしつけについての記事はこちらをご覧ください
ヨーキーの散歩でしつけておきたいリーダーウォーク
4.ハーネスと首輪を上手に使い分けよう
しつけ中の場合には首輪を使うのがおすすめです。
しつけを覚えるまでの子犬の頃は首輪を使い、ある程度しつけを覚えて大きくなったらハーネスに切り替えるのもいいですね。
上手に使い分けてみてくださいね!
5.首輪とハーネス、どちらにしても、まずは慣れることが重要!
初めて首輪やハーネスをつけたとき、普段とは違う感覚に違和感を覚え嫌がることがあります。
その時に、嫌がっているのに長時間我慢させたり、無理やり足を掴んで動けなくさせたりすると、首輪やハーネスについて悪い印象を与えてしまうことになります。
首輪やハーネスをつけるときに大事なのは、少しずつ慣らしてあげることです。
嫌がる場合には、リボンなどの軽い素材のもので練習し、体に何かを巻かれていることに慣れさせます。
リボンなどで嫌がる様子がなく、慣れてたと感じてから、実際に首輪やハーネスを付けてみます。
それも慣れてきたら、リードをつけてまず室内を歩き回ってみたり、遊んだりして、リードがついていることに慣れさせます。
そして実際に外に出て散歩をすることができたら、犬のペースに合わせて散歩の距離を伸ばしてみます。
焦らずに慣れさせることが、重要なポイントになります。
まとめ
いかがでしたか。ヨーキーの体のことを考えるとハーネスの方がよいという結論がでましたが、年齢やしつけの学習度合によって、両方を使いわけるのがよさそうですね。
ハーネスや首輪も色々な形があるので、その子に合ったアイテムを見つけてあげてください。