しかし、その毛は毛玉やもつれができやすい側面もあり、健康とかわいさを維持するためには、トイプードルの毛の特徴や日頃のお手入れ、トリミングの周期を飼い主さんが把握しておく必要があります。
ここではトイプードルの毛にまつわる基礎知識を解説します。
1.トイプードルの抜け毛について
(1)トイプードルは抜け毛が少ない
トイプードルは抜け毛が少ないことで有名ですが、それは毛に特徴があるからです。
トイプードルの毛は硬い巻き毛が密集した状態で集まっています。
そのため、毛が抜けても巻き毛が落ちるのを防いでくれるというわけです。
したがって、トイプードルを飼育している家庭では床に抜け毛がほとんど落ちていません。
トイプードルの毛はシングルコートと呼ばれるタイプです。
シングルコートはアンダーコート(下毛)が発達しているため、オーバーコート(上毛)がほとんどない状態を言いますが、ダブルコートとの違いを明確にするために、「1層の毛で覆われている状態」という表現が使われます。
基本的には暖かいところで改良された犬種にシングルコートが多くみられます。
暖かいところで改良されたシングルコートのトイプードルは寒さに弱いという特徴があります。
冬の時期には家の中をきちんとあたためてあげましょう。
>>寒がりのトイプードルのための寒さ対策はこちら
(2)季節による毛の生え変わりはある
人間と同じように、トイプードルの毛にも成長期、退行期、休止期といったサイクルがあります。わんちゃんの場合は、さらに換毛期があります。
換毛期は春と秋の2回が主で、いわゆる夏毛と冬毛の入れ替えのことを指します。
ダブルコートのわんちゃんの場合、この換毛期にはごっそりと毛が抜けますが、トイプードルのようなシングルコートのワンちゃんの場合は、抜ける量は少ないです。
とはいえ、他の季節に比べると多くなりますので、ブラッシングをきちんとする必要があります。
2.どうしてブラッシングが必要なの
(1)毛玉ができると皮膚病の原因になる
トイプードルの毛はクルクルとした巻き毛のため、毛が絡まりやすく毛玉ができやすいので、毎日ブラッシングをしてあげることが大切です。先述したとおり、トイプードルの毛は密集して抜けても落ちずらいため、放っておくとどんどんもつれや毛玉ができてしまいます。
毛玉やもつれの部分に皮脂や汚れがたまり、不衛生な状態になり、皮膚病の原因になってしまうのです。
特に服を着せた後の静電気が発生しやすい時、そして雨の日の散歩の後や自宅シャンプーなど毛が濡れる時は、毛玉ができやすいので念入りにブラッシングをしてあげましょう。
また、成犬になってからブラッシングをはじめると、嫌がってしまうこともあるので、子犬のうちからブラッシングに慣らすようにしましょう。
(2)スキンシップ
ブラッシングは愛犬と飼い主さんの絆を確かめる大切な時間でもあります。特にトイプードルは飼い主さんに甘えることが大好きなので、こういった触れ合いの時間を習慣とすることは精神衛生上とても良いことといえます。
そして、ブラッシングをすることで肌の状態や、体重の増減など、愛犬の様々な体調の変化に気づくこともできます。
>>効果的なブラッシング方法はこちらをご参照ください
3.トイプードルにはトリミングが必要?
(1)トリミングに行かないと毛がフェルト状になってしまう
トイプードルの健康と美容を守るためには、ブラッシングだけではなく定期的なトリミングに行くことも大切です。
何故ならば、トイプードルの毛も人間の髪の毛のように放置しておくとどんどんのびていきます。
しかも、特徴的なクルクルの毛はからまりやすく、毛玉ができてしまうことも。
更に放置すると、上の画像の様にフェルト状に固まってしまいます。
こうなってしまうと、トイプードルも痛みを伴いますし、皮膚病も抱えてしまいます。
ここまでいかなくても、毛玉だらけなんて可哀そうですよね。
そうならない為にも、こまめにブラッシングとトリミングをしてあげる必要があるのです。
(2)どれでくらいの周期でトリミングに行けばいいのか
トリミングの頻度として一番理想なのは、
夏場は2週間~3週間に1回、その他の季節は月に1回といわれています。
だいたいトリミングをして1ヶ月程たつと、だんだん形が崩れだしてきて、お散歩に行くワンちゃんたちは、匂いも気になってくるころでしょう。
2ヶ月も経つと目にも被毛が被さったり、絡まったりしてお手入れも大変になってしまいます。
また、シャンプーカット以外にも、爪切り・お耳の掃除・歯磨き・肛門腺絞りなど、カット以外にもお手入れしなければならない箇所はたくさんありますので、2週間に一回通ってメンテナンスしても良いです。
少なくとも月に1回、トリミングサロンや、動物病院などに定期的に通うことをおすすめします。
子犬など初めてのトリミングの場合は、まだ慣れていないのでワンちゃんが安心できるように、爪切りだけや、ブラッシングだけなど、全てのことを一気にやらずに、少しずつできるメニューを増やしていってあげてください。
こちらの記事も合わせてご覧ください。
トイプードルはどれくらいの頻度でトリミングが必要なの?
まとめ
トイプードルは、毛が抜けにくい犬種です。そのため、定期的なブラッシングとトリミングが必要になります。
ブラッシングは子犬のうちからしてあげましょう!