長毛マルチーズの毛は抜けやすい?

1.マルチーズの歴史と特徴

マルチーズはヨーロッパで古くから愛玩犬として愛されている犬種です。紀元前1500年頃、マルタ島に貿易の中で水夫によって持ち込まれた犬がその祖先と言われていますが、愛玩犬としてのマルチーズの歴史は紀元前300年とも。ギリシャ絵画などでは5世紀頃から描かれ、14世紀にはイギリスで抱き犬と称され高い支持を得ました。そんなマルチーズの特徴と言えば地面につきそうなほどの長い毛。



このマルチーズに代表されるシングルコートと呼ばれる犬種は、アンダーコートが発達しているため、オーバーコートがとても少ないという特徴があります。そのため、ダブルコートの犬種であれば換毛期に抜けるアンダーコートが、抜けにくくなっているので、抜け毛の少ない犬種と言われています。ダブルコートの犬種に比べると寒さに非常に弱いという特徴があります。 

2.マルチーズの毛は抜けにくい?


シングルコートのマルチーズは毛の抜けにくい犬種なのですが、シルクとも評される程の細く美しい毛は長く伸び続けるため、非常に毛玉のできやすい毛と言えます。この毛玉はブラッシングを怠ると比較的すぐにできてしまい、毛玉は皮膚にも悪影響を及ぼすため毎日のブラッシングは必須。ブラッシングも皮膚を傷めたり痛がらないようにゆっくりと時間をかけてしてあげましょう。

ブラッシングの順番としては、まず毛玉ができていた場合には、いきなりブラシでとかすことはせず、ゆっくりと指でほぐしてあげることが先決。

毛玉がある程度ほぐれてから、慎重にブラシでとかしてあげましょう。ブラシが滑らかに滑るようになったら、次はコームでとかすコーミングを。コームには目の細いところと目の粗いところがあるので、まずは目の粗いところから徐々にほぐしていくことがコツです。このようにブラッシングをしてサラサラの毛を保つことは、通気性を良くすることで皮膚病対策にもなること。

毛の長いマルチーズには日々欠かせないことともなるので、痛い思いをさせて怯えさせないようにしてあげることが大切でしょう。

3.マルチーズが脱毛?!考えられる原因とは

毛の抜けにくいマルチーズが脱毛している場合にはいくつかの原因が考えられます。まず、その脱毛の状態を見てみて、10円ハゲのように局所的に抜け毛がある場合には、痒みや赤みを伴っているかを見てみましょう。局所的にみられる上に痒みなどがある場合に考えられるケースでは、アトピー、ノミやダニなどの寄生虫、真菌などによる感染症を疑うべき。


毛が細く、蒸れやすい状態となりがちなマルチーズには比較的多くみられるもので、ブラッシングを怠った場合には特に考えられる理由でもあります。また、局所的なものや全体的な脱毛が認められた上で痒みや赤みがみられない場合には、ホルモン異常などを疑うべき。どちらの場合も犬自身が気にしてなめることで長期化することがあるため獣医師で受診することが必要です。その受診の際には痒みや赤みがあるかどうかは伝えるべき事柄。状態をしっかり観察しておきましょう。

4.マルチーズを飼う際の心がけ

どのようなペットでもストレスや病気など、様々なことが原因で体調不良になるもの。また、そのような体調不良を早期に発見することは飼い主にとって大事な責任です。そんな体の不調がマルチーズの場合には、一番特徴的である美しい毛並に表れやすいもの。そのため体調管理する意味でも日々のブラッシングを行うことが大事となります。ブラッシングをおびえさせない気遣い、そしてブラッシングをしながら皮膚の状態をチェックすること。この積み重ねがマルチーズの寿命と健康を守るものと言えるでしょう。

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