マルチーズの歯について覚えておくべき7つのポイント

1.犬にも歯の生え代わりがある


人間と同じように、犬にも歯の生え始めと、生え代わりがあります。

生まれたばかりのマルチーズの幼犬は、歯が生えていません。

ようやく生後3週間前後から生え始め、約2ヵ月で生え揃います。
永久歯は生後4ヶ月過ぎから生え始め、通常、6~7ヵ月頃には生え変わりが完了します。
抜けた乳歯のほとんどは飲み込まれてしまうため、飼い主さんは気づかないこともあるかもしれません。

2.マルチーズの乳歯の数


マルチーズの歯の本数は、仔犬と成犬では変わります。
仔犬の時の乳歯の本数は、上顎にある、切歯が6本、犬歯が2本、前臼歯が6本の14本と、下顎にある、切歯が6本、犬歯が2本、前臼歯が6本の14本。
合計すると28本になります。
愛犬が生後2ヶ月の飼い主さまは、一度数えてみてはいかがでしょうか。

上顎の歯 切歯(6本) 犬歯(2本) 前臼歯(6本)=14本 
下顎の歯 切歯(6本) 犬歯(2本) 前臼歯(6本)=14本 

3.マルチーズの永久歯の数

成犬になると永久歯の本数は、上顎にある20本(切歯が6本、犬歯が2本、前臼歯が8本、後臼歯が4本)と、下顎にある22本(切歯が6本、犬歯が2本、前臼歯が8本、後臼歯が6本)で、合計すると42本になります。

上顎の歯  切歯(6本) 犬歯(2本) 前臼歯(8本) 後臼歯(4本)=20本 
下顎の歯  切歯(6本) 犬歯(2本) 前臼歯(8本) 後臼歯(6本)=22本

4.永久歯に生え変わる順番

乳歯から永久歯に生え変わる時、まず最初に下顎の切歯から抜け変わります。
続いて上顎の切歯、下顎の前臼歯と後臼歯、上顎の前臼歯と後臼歯、最後に、下顎の犬歯と上顎の犬歯という順番です。

5.マルチーズの永久歯を数えてみよう!


愛犬が生後7ヶ月を過ぎたら、口を開いて異常が無いかよく見てみましょう。
成犬の正常な歯は全部で42本です。
永久歯の数が合計で42本よりも多い時には「過剰歯(かじょうし)」、少ない時には「欠歯(けっし)」と言います。

しかし、マルチーズの様な小型犬は、永久歯本数の異常は頻繁に見られると言われています。
珍しいことではないので、気を落とすことはありませんが、歯周病になりやすい可能性があるので、歯磨きをこまめにしてあげるようにしましょう。

また生後7ヶ月経って、永久歯が生え揃う時期を過ぎても、入歯が残っている状態の、「乳歯遺残(にゅうしいざん)」、永久歯が顎の骨や歯肉の中に埋まって欠歯と見間違える状態の、「埋伏歯(まいふくし)」などの異常がある場合もあります。

6.マルチーズの歯周病の予防


歯周病はマルチーズが最もなりやすい歯の病気です。
歯周病は、歯垢の細菌が歯についたままでいると、炎症を起こす病気です。
犬や猫の口の病気では最も多く、3歳以上の犬や猫の約80%が歯周病にかかっていると言われます。
毎日は難しいかもしれませんが、
3日に1回、少なくとも週に1回は歯を磨いてあげましょう。

7.「乳歯遺残」が見られたら獣医さんに抜歯してもらおう


乳歯が残っていたままのところに、後から永久歯が生えてくると、歯が二重に生えたままになったり、そのことで歯並びが悪くなることがあります。
マルチーズのような小型犬は、犬歯の乳歯の根が深いために、他の乳歯に比べ残りやすいと言われています。
小型犬ではマルチーズの他に、チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスフンドなどの犬種も要注意です。

乳歯が残ったままの状態では、あとから生える永久歯の生え方にも影響して噛み合わせが悪くなります。
また、歯の間に食べかすが溜まりやすくなるので、歯垢や歯垢が付きやすくなるでしょう。
歯並びが悪いままでは、歯磨きをしても磨き残しがある場合も多く、虫歯や歯周病の原因になります。
乳歯遺残のせいで永久歯が抜けてしまうことあるので、乳歯が残っていることに気が付いた場合は獣医さんへ相談をしましょう。

7か月齢以降ですと、去勢手術や避妊手術を検討する時期にあたり、「麻酔をかけるなら一気にやってもらいたい」と、去勢、避妊手術の機会に遺残した乳歯の抜歯をされるケースも多いそうです。
去勢手術や避妊手術をする際に、一緒に相談をしてみるのもおすすめです。

8.まとめ

いかがでしたか。
マルチーズにとって歯周病は身近な病気ということがお分かりいただけたでしょうか。
愛犬のお口の中を気にかけて、病気を未然に防げるようにしてあげましょう!
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