その中でも、チョコレートは有名ですね。
トイプードルはもちろん、犬や猫にとってチョコレートはとても危険な食べ物で、”チョコレート中毒”と呼ばれる中毒を引き起こしてしまいます。
どうしてチョコを食べてはいけないのでしょう。
1.チョコを食べさせてはいけない理由とは?
チョコレートの原料であるカカオには、”テオブロミン”という成分が含まれています。
犬は、このテオブロミンという成分を代謝する力が遅いため、大量に食べてしまうと、チョコレート中毒という中毒症状を引き起こしてしまうのです。
それぞれのチョコに含まれているテオブロミンの成分には違いがありますが、色の濃い、甘みの少ないチョコレートの方がテオブロミンが多く含まれているので、ミルクチョコレートより、ダークチョコレートの方が危険です。
また、チョコレートだけでなく、ココアにもカカオは使用されています。
ココアも食べてしまわないように注意しましょう。
▼テオブロミン含有量の目安
種類 | 100gあたり |
---|---|
ミルクチョコレート | 155~233mg |
ダークチョコレート | 1587mg |
ビターチョコレート ココアパウダー | 529~2116mg |
製菓用チョコレート | 529~2116mg |
トイプードルの平均体重は2~4kgとされているので、下記の量を目安にしてみてください。
▼テオブロミンの中毒、致死量目安
体重 | 中毒症状がでる量 | 致死量 |
---|---|---|
2kg | 約200~300mg | 約500~1000mg |
3kg | 約300~450mg | 約750~1500mg |
4kg | 約400~600mg | 約10000~2000mg |
少量食べて問題のなかった犬もいるようですが、人間にとっては甘くておいしい食べ物でも、犬には最悪の場合死に至るとても危険な食べ物となりますので、絶対に口にいれないように普段から注意しましょう。
2.食べさせてしまったらどんな症状がでる可能性がある?
犬がチョコを大量に口にしてしまうと、嘔吐や神経障害、下痢、発熱、過度の興奮、多尿、運動失調、筋肉けいれん、不正脈、発作、こん睡などの症状が現れます。
また、腹痛や血尿、脱水症状なども引き起こす場合があります。
中毒症状は、摂取から約6~12時間後に出現することが多く、早ければ1時間程度で嘔吐などの胃腸障害がでることもあります。
特に、食べたチョコレートが体内で吸収される6~8時間後は要注意です。
食べた量によっては、突然死してしまうこともありますので、十分に注意しましょう。
3.食べさせてしまった場合の対処法は?
犬が大量にチョコレートを食べてしまったことが分かったら、まずはすぐに動物病院に連れていくことが一番です。症状がでていないとしても、動物病院へ相談することをおすすめします。
夜間や休日、休診日などの場合、救急対応の動物病院へ連絡し、急患として受け入れてもらうか、獣医師に適切な対処法を仰ぎましょう。
しかし、様々な事情で動物病院へ行くことができないこともあるかもしれません。
その場合、応急処置として”吐かせる”ということが重要です。
その方法として、2つの対処法を紹介します。
1.食塩を飲ませる。
1つ目は食塩を舌の上にのせて飲ませる方法です。
スプーン1杯分の食塩を舌の上にのせることで、犬がたくさんの水を飲み、その後嘔吐することを待つ方法です。
この方法は、普段健康な犬だけにしてください。
アレルギー体質の子や、肝臓などの内臓疾患がある子には絶対に行わないでください。
3~4kgのトイプードルが、スプーン1杯分の塩を接種することは危険という意見もあります。
吐けるのであれば良いですが、吐けなかった場合も考え、慎重に行いましょう。
2.オキシドールを飲ませる。
2つ目は、オキシドール(過酸化水素水)を原液か、または薄めて飲ませる方法です。
オキシドールを飲むことで胃の中に酸素を発生させ、吐くことができます。
小型犬の場合、オキシドールを1回1~2ml、大型犬の場合3~5mlを目安に飲ませます。
トイプードルは小型犬なので、1回1~2mlが良いでしょう。
スポイトなどを使用し、口の端からオキシドールを注ぎ入れ、トイプードルの口を手で塞いで上を向かせると上手に飲ませることができます。
1回で吐く場合もありますが、吐かない場合はしばらく様子を見てから、もう一度同じことを繰り返してみてください。
この方法は玉ねぎを食べたしまったときなどの誤飲などにも有効な方法です。
万が一のために、オキシドールを常備しておくのも良いでしょう。オキシドールは薬局などで購入することができます。
チョコレートを吐き出す際、万が一血を吐いてしまったり、嘔吐物に血が混じっていたときは、すぐに救急の動物病院を探しましょう。
まとめ
応急処置を済ませたとしても、翌日必ず動物病院へ相談、検査をしてもらってください。また、こういったトラブルが起きたときのために、近所で夜間や救急対応ができる動物病院も探しておくと良いでしょう。
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