1.芸を教える前に
犬に芸を教える前に、心がけておかなければいけない注意点が2つあります。
一つ目の注意点は、犬が芸を覚えられない時イライラしないようにすることです。出来なくても大きな声を出さず、静かに淡々としつけるようにします。
2つ目の注意点は、芸の訓練には根気強さが必要だと意識しておくことです。これらを守らないと犬にストレスがかかってしまいます。芸を覚えさせる時には、犬にストレスをかけないようにすることを心がけましょう。
2.おすわりに挑戦
一番最初に教える芸として、まずは基本のおすわりに挑戦しましょう。おすわりは、突発的行動を抑制させ、逃亡や事故防止に役に立つので、是非覚えさせておきたい芸の1つです。
しつける時期としては、生後3か月から始めることができ、5か月までが覚えてくれやすく最適です。しかしこの時期を過ぎてしつけにくくなっても、必ず覚えくれるので根気強く取り組みましょう。また、飼い始めて間もない場合は犬との関係を築くために、一緒に遊んだりしてからしつけを行うようにしましょう。
3.実践に挑戦
実際に芸を教えていく方法として、まずはおやつを一粒持って、手から犬に与えます。すぐに与えるのではなく、犬が興味を持っておやつを欲しがったら手を高く持ち上げましょう。興味をもたない時は、犬が手にいいものがあると覚えるように何度か手からおやつを与えておくと良いでしょう。
手を高く持ち上げるのは、そうするとおやつを追って手を高く見上げた犬が、その体制がきつくて自然と座るためです。この瞬間に合わせて「おすわり」と1回言って、犬が座ったら、直後におやつを与えます。これを何度も繰り返しましょう。子犬は集中力が長く続かないので、15分より長くは行わないようにしましょう。
この時注意しておかなければならないのは、複数人でしつけをする場合、用いる言葉を統一するということです。「おすわり」なら「おすわり」を「シット」なら「シット」などのように、家族間で他の命令後を使わないように事前に決めておきましょう。
次に、「おすわり」という言葉だけで犬を座らせるようにします。言葉だけでは座らない時は、前の段階に戻りましょう。言葉だけで出来るようになってきたら、おやつがなければおすわりをしない犬にならないように、おやつの回数を徐々に減らしていきます。この時、おやつのかわりになでて褒めるようにしましょう。出来るようになってきたら、おやつと撫でて褒める事をランダムに繰り返しながら、場所と時間を変えて同様に行うようにします。