定期的に動物病院に行って健康診断をするのが一番ですが、自宅でもスキンシップをかねてボディチェックをしてあげましょう。
まず体全体にしこりや傷がないかチェックします。
見ただけでは分からなくても、触ると分かるということがあります。
以下は体の部位ごとのチェック項目です。
1.目
健康なヨークシャテリアの瞳は以下のような特徴があります。
- 瞳(角膜)に適度な潤いがある
- 目ヤニが少ない
- 目がぱっちり開いている
涙や目ヤニが多い。
膿状や白っぽい目ヤニが出る。
しきりに目をこする、かく。
上下のまぶたや瞬膜にしこりが出来ている
瞳に潤いが無く乾燥している。
白目が赤く充血している。
白目が黄色っぽい。
眼球が白く濁っている。
左右の黒目(瞳孔)の大きさは?
眼をショボショボさせていないか?
痛がっていないか?
2.鼻
健康なヨークシャテリアの鼻は、以下の様な特長があります。
- ツヤツヤとしていて、少し湿っている(寝ている時は乾いている時もある)
- 触るとひんやりしている。
左右の形やバランスは?きれいな対称か?
鼻血や鼻水、くしゃみはしているか?
鼻水が多くないか?粘り気は?色は黄緑っぽくないか?
3.皮膚・爪
日々のブラッシング中に、毛や皮膚の状態に異常がないか確認してあげましょう。
たとえ爪の伸びすぎでも、犬は神経も一緒にのびてしまうので出血のおそれがあります。
特にヨークシャテリアの爪は黒いので注意が必要です。
下記のような異常サインがでたら、動物病院に相談しましょう。
もつれや毛玉はないか。出来ていた場合その下の皮膚はただれていないか?
一部分だけ脱毛している場所はないか?
しこりやふくらみはないか?
メスの場合は、乳腺にしこりはないか?
前足の地面についていない部分にある爪(狼爪)は伸びすぎていないか?
肉球や爪の間に何か挟まっていないか?
4.耳
耳毛の多い犬種ですので、自宅でも週に1度は耳掃除をしてあげましょう。
犬用のローションをガーゼににじませて、耳の入口付近をふいてあげます。
犬の耳垢は自然と奥から外に出てくる仕組みになっていくので、奥までガシガシ拭いてはいけません。
そしてこの時に、耳の異常がないかをチェックします。
健康なヨークシャテリアの皮膚と耳は、以下の様な特長があります。
- 汚れがない
- においもほとんどない
- 耳の中は薄いピンク色
耳を振ったり、足で掻く回数が増えてないか?
耳を触ると痛がったり、腫れたりしていないか?
耳の臭いはくさくないか?
耳の表面は滑らかできれいか?
表面が赤くなってきたり、フケが出ていないか?
耳垢が多くないか?また耳垢の色が変化していないか?
5.口
健康的なヨークシャテリアの口は以下の様な特徴があります。
- 口臭が少ない
- 舌の色は赤く、歯茎もピンク色
- 歯は白く輝いて、歯石も付いていない
歯茎の色と舌の色は?
歯の表面に歯垢や歯石はついていないか?
口臭がしないか?
ヨダレが多くないか?
食べる時こぼしたり片方だけで噛むことはないか?
口の中に「できもの」がないか?
6.お尻まわり
おしりの周りのケアを怠ると、不衛生になり、そこから病気のリスクも高まります。
飼い主さんがきちんとチェックしてあげましょう、
おしり周りのチェックポイントは以下です。
肛門周辺は汚れていないか?
腫れたり痛がったりしていないか?
お尻を擦り付けたり、盛んに舐めたりしていないか?
肛門周辺に硬いしこりはできていないか?(オス)
睾丸は2つあるか?左右同じ大きさか?
オリモノは出ていないか?(メス)
7.呼吸
飼い主さんが見るのが難しいのが「呼吸の異常」かと思います。
健康なヨークシャテリアの呼吸と体温は以下の基準です。
参考にしてみてください。
- 1分間の呼吸数:小型犬20~30回/分
- 体温:37.5~39.0℃
呼吸のチェック(異常サイン)
興奮した時に咳がでていないか?また。咳の出方は?
呼吸が荒くないか?
運動や散歩を嫌がっていないか?
■速い呼吸
運動後の一時的なものは正常。理由もなく速い呼吸になる場合は要注意
■浅い呼吸
速い呼吸をして酸素補給を補う。痛みによっても起こることあり
■熱が出ていないか?
呼吸数と体温は関係性あり
■苦しそうな呼吸(ヒューヒュー音)
確実に危険性の高い呼吸。
■喘鳴音(ゼーゼー音)と咳
肺や気管支に重度のアレルギー疾患や炎症、刺激がある状態
上記のような症状があるとき、気道疾患、心不全、肺疾患、胸腔内の液体貯留、横隔膜破裂(ヘルニア)などの疑いがあります。
急いでかかりつけの動物病院で診断してもらいましょう。
近くの動物病院を探すならばペットライフが便利です。
8.おしっこ・うんち
膀胱炎や腎臓の病気の早期発見のために、排尿時も普段と違った様子がないか見てあげましょう。
血液が混ざってはいないか?
頻繁に少量のおしっこをしないか?
尿が濁ったり、臭いがきつくないか?
尿が出にくそうにしていないか?
尿の量が極端に増えていないか?
・排便時のチェック項目
1日の排便回数、量は?
便の形は?
便の色は?
便の臭いは?
排便時にしぶりは?
便に寄生虫や異物が出ていないか?
お尻やお腹を気にしていないか?
排便時に出血や粘膜がでていないか?
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9.関節
ヨークシャテリアはもともと関節の弱い犬種で、特に膝蓋骨脱臼という膝の関節がずれてしまう病気になりやすい傾向があります。
早期発見・早期治療がカギとなります。普段からよく見てあげましょう。
まずは前肢と後肢の曲げ伸ばしをしてみましょう
- 正常→嫌がらずに曲げ伸ばしできる
- 異常→曲げ伸ばしを嫌がる、痛がる
その他の項目は以下です。
歩きたがらなくなっていないか?
以前ほど遊ばなくなっていないか?
歩くのが遅くなっていないか?
何となく元気がなくはないか?
脚を触ると痛がらないか?
階段の上りを嫌がらないか?
動作が鈍くなってないか?
まとめ
犬は体の不調を人間のように言葉で訴えることができません。犬は痛みや不快感に対して辛抱強く、じっとがまんしてしまうことがよくあります。
しかし必ず異常があるときは何かしらのサインを出します。そのサインを見流さないことが何よりも大事です。
なんとなく食欲がない、遊びに誘ってものってこない、動きが鈍い、いつも以上に甘える、落ち着きがないなど、「いつもと違うな」と思ったら動物病院に連れて行きましょう。