もくじ
(1)食べ物でアンチエイジングできます
人間が年とともに食事を変えていくように犬も年齢に合わせて変えることが大切です。
シニア犬、老犬の食事はカロリーを抑えましょう。
穀物や脂質の少ないフードにすることでカロリーを少なくできます。
ただし、たんぱく質を減らしてはいけません。
犬は元々肉食なので人間よりもたんぱく質が体に与える影響が大きいため、犬が吸収しやすい動物性たんぱく質を多く含むフードを与えます。
老犬用は12~13歳でかかりやすいと言われている心臓病や肝臓障害の予防を意識した配合もされています。
(2)抗酸化物質を含む食品をプラス
活性酸素は体内に侵入したウイルスや細菌を退治する役割を持ちますが、増えすぎると細胞を傷つけてしまいます。
元々の抗酸化作用でも抑えられるのですが年齢を重ねるとその機能は弱くなるので、活性酸素を取り除く抗酸化物質でケアしましょう。
抗酸化物質を取らせると、免疫向上や病気の予防、血管の若返りによる代謝の向上などの効果があります。
抗酸化物質と言われる成分はビタミンA・C・E、βカロテン、リコピン、ルテイン、ポリフェノールなどです。
それらの成分を多く含む食べ物はケールやニンジン、リンゴなどに豊富です。
手作りでフードを与えている人はこれらの食材を取り入れてみると良いでしょう。
市販のドッグフードで抗酸化物質が配合されているものもあります。
(3)若さを保つオイル
人間向けの健康や美容に効果があるとされているオイルがたくさんありますが、犬に効果のあるオイルもあります。
グリーンナッツオイルはオメガ3脂肪酸を多く含み、オメガ3脂肪酸は血液をサラサラにし、代謝を上げて脂肪を燃焼しやすくするので、老犬の肥満対策になります。
オメガ3脂肪酸は普通のドッグフードには入っていないし、手作りでも含まれている食材が少なく、なかなか摂取しにくい栄養素です。
ココナッツオイルに含まれる中鎖トリグリセリドは脳細胞の機能を回復させます。
犬も歳をとると痴呆症などになりやすくなるため、脳のケアも大切です。
(4)若さの鍵は腸内環境にあった
腸内環境を正常に保つことは、病気の予防、肥満対策などアンチエイジングには欠かせません。
腸内環境を改善する乳酸菌入りのフードやサプリメント、無糖のヨーグルトなどで善玉菌を増やしましょう。
食物繊維で便通を良くするのも効果的です。
ここで気を付けてほしいことは、犬の胃酸は人間の10倍なので、犬でも生きて腸まで届くような強いものでないと効果がないということです。
そしてもう一つ、正常な腸内環境とは善玉菌と悪玉菌のバランスがとれた状態のことで、決して善玉菌で満たされるような状態ではないので、これらを過剰に摂取させるのも良くありません。
他にも、ストレスは善玉菌を減らすため、犬にストレスがかからないような環境に整えたり、きちんと水分を摂らせたりすることも重要です。
(5)運動とトレーニングでアンチエイジング
肥満になるとさまざまな悪影響があります。
太らせないために運動をさせようと思っても、年を取ると筋肉が衰えて運動をしたがらなってしまいます。
ですから、普段の散歩以外にもトレーニングが必要です。
特に足の筋肉は大切なので、筋肉が落ちやすい後ろ足を鍛えます。
後ろ足の筋肉が減るとヒップラインがたるんでくるので、そうなる前からトレーニングを始めましょう。
飼い主が床に座って足を広げ、犬をおやつでつりながら自分の足をまたがせるように往復させます。
跳ねると効果的ではないので、犬の後ろ足が上がっていることを確認しながらゆっくり行いましょう。
一日に2度、一回3分くらいから始めてください。
全身の筋トレとしては、飼い主の足をくぐらせるトレーニングがあります。
やり方は同様で、おやつでつりながら足をくぐらせるように往復させるだけです。
(6)散歩の時間を利用したアンチエイジング
毎日散歩を続けることは、筋力を鍛えたり、外の臭いなどに刺激されて脳を活性化させたりと、アンチエイジングにとても有効です。
歳をとると足腰が弱くなるので、負担を少なくするために一日2回に分けましょう。
散歩の際に気を付けることは、不安を感じないように慣れたコースを散歩すること、危ない場所は避けること、寒さにも弱くなるから寒い日には防寒をすること、といったことがあげられます。
そして、それらに気を付けた上で、階段や坂道、砂利道など少し歩きづらいところ散歩させると筋力トレーニングやバランス感覚を保つのに効果があります。
また、若いうちから十分に散歩をさせることも老化を遅らせるためには大切です。
(7)おもちゃやツールを利用してのアンチエイジング
上が少し平らになった犬用のバランスボールというものがあります。これは人間がバランスボールで体幹を鍛えるように、犬の体幹を鍛える効果があります。
最初は支え付きで上に乗せて、慣れてきたら支えを外しましょう。
ただし、間違った方法でやると足腰を傷める可能性もありますから、トレーナーの指導の下で行ってください。
もっと手軽な方法としては、マットの上に棒状に巻いたバスタオルを置いて、おやつでつりながらまたぐように歩かせるトレーニングがあります。
後ろ足を中心に全身を鍛えることができます。
犬が横を通っておやつを食べようとする場合は、マットの横に障害物を置いて横を通れなくすると良いです。
(8)嗅覚を使ってトレーニングしよう
犬は嗅覚が優れているので、嗅覚を使ったトレーニングは脳を刺激して老化を妨げます。
おすすめの方法は、犬の嗅覚を利用した宝探しです。
臭いをかがせてからどこかに隠して探させて、見つけたらご褒美をあげましょう。
おやつを宝にしても良いですね。体への負担も少ないトレーニングです。