それはもしかしたら、犬にとって難しい指示の仕方をしていて、混乱させてしまっているかもしれません。
今回は、しつけに大切なポイントとなる”一貫性”のあるしつけについて紹介します。
1.一貫性のないしつけは犬が混乱する原因になる
犬のしつけは子育てと似ているところがあります。
犬にとって理解しやすいルールを作れば、犬はルールを守れますが、曖昧なルールだと守ることは難しいでしょう。
犬にとって理解が難しい例を紹介します。
・この時はOKは通じない
いつもはソファに上るのは絶対にNG!としつけているけれど、お客さんが来たときは特別OK♪という場合。
その時の状況に応じてルールが変わるということは、愛犬にとって高度なテクニックとなるでしょう。
ソファにのるのはダメ!と決めたら、ずっとのせないことが大切です。
・今まで良いと思っていたものが、急にダメになる
飾ってあったぬいぐるみを愛犬がおもちゃにしてしまった場合、もともと古いぬいぐるみだし、遊ばれてすっかりボロボロだからと、そのぬいぐるみを犬用のおもちゃにしてしまう方も多いでしょう。
しかし、新しくぬいぐるみを飾ったら、また愛犬におもちゃにされてしまうかもしれません。
飼い主さんが「ダメ!」とりつけたとしても、犬にとっては「ぬいぐるみはおもちゃなのに?」と不思議に思ってしまうかもしれません。
今まで良いと思っていたものが、急にダメと怒られてしまうと、人間でも困惑してしまいますよね。
はじめから犬用のおもちゃを用意し「ぬいぐるみはおもちゃじゃない」というルールを、しっかり教えてあげる必要があります。
・怒る人と怒らない人がいる
愛犬に嫌われたくない、かわいそうで叱れないといった場合、家族の中で「叱る担当」の人が決まっている家庭があるかもしれません。
しかし、犬がトイレを失敗したときに、パパは怒るけど、ママはは怒らないという状況では、犬にとって、どうしてパパだけが怒ってくるのか、何が悪かったのかが分からなくなって混乱してしまう可能性があります。
そのため、家族全員が、しつけのルールを共通認識し、毎日同じような関わり方をしていくことが大切です。
2.犬の飼い主には安定した性格が望ましい
しつけのルールづくりでは、飼い主が毎日同じような関わり方をしていくことが大切です。
飼い主が気分次第で、いつもは優しくしつけていたのに時々怒っていると、犬が、飼い主の伝えたいルールを学ぶことは難しくなります。
そのため、飼い主が毎日同じような態度で犬に関わることは重要となります。
犬にも気持ちがあります。気分によって頻繁に叱ったり、怒りすぎてしまうと無気力になる・行動を悪化させてしまう・懐かない・攻撃的(反抗的)になる)といった悪影響が及んでしまう場合もあるので気をつけましょう。
3.叱り方を統一しよう
犬を叱るとき、どうしてだめだったのかを説明しても、理解をすることは難しいでしょう。
そういった場合、叱るときのルールを決めておくと「これをしたらダメなんだ」と伝わりやすくなり、飼い主さん自身も過剰に怒りすぎてしまう防止になります。
①短く一言で!
「ダメ!」「こら!」「ノー!」といった、一言で言えるフレーズを決めておくことがおすすめです。何度も連発して言うのではなく、大きな声で「ノー!」と発しましょう。
怒っているんだよ。と分かるように、気迫も大切です。
②大きな音をたてる
叱っても言うことをきかないときは、物をたたいたり、金属などがぶつかっておこるガシャン!という音を立てましょう。特に金属音は、自然界にはない音なので本能的に「怖い・危険」と判断するそうです。
”悪い行動をすると、大きな音(嫌な音)がする”と覚えさせることで、悪い行動を起こさなくなります。
③無視をする
かまってほしい、ごはんがほしいと鳴き続ける問題行動の場合、無視をするのも有効です。静かになってほしいからとかまってあげたり、ちょっとしたおやつをあげてしまうと、おねだりするときに吠えると良いと思ってしまいます。
吠えるのをやめてからかまってあげたり、ご褒美のおやつをあげてあげてくださいね。
吠えても意味がない、ということを教えてあげることが大切です。
4.まとめ
犬のしつけは、根気よく「だめなものはだめ」と一貫性を持って教えてあげることが大切です。そして、叱ることももちろん大切ですが、これまでできなかったことが上手にできたら、思いっきり褒めてあげてくださいね。