特にヨークシャテリアは体温調節が苦手で、暑さにも寒さにも弱い犬種です。
高温多湿の日本の夏は、ヨーキーにとってはつらいものがあります。
飼い主さんがしっかりとケアして、健康的に夏を乗り切らせてあげましょう!
1.室内の温度・湿度管理のコツ
上の図は、ペット保険会社が行った「あなたの犬が熱中症になってしまったのはどんな状況でしたか?」というアンケートです。
お散歩中よりも、家の中で普通に過ごしている時が最も多いのは驚きですね。
留守番だと愛犬に気を使いますが、普通に過ごしている時だと「一緒にいるから大丈夫だろう」「このくらいの暑さなら問題ないだろう」とつい油断してしまうからでしょう。
犬は人間よりもずっと暑さに弱いということを肝に銘じておきましょう。
(1)エアコンの設定温度
・エアコンの温度目安は23~25℃、湿度50%
エアコンの設定温度は28℃で省エネを!と言われているご時世に、ちょっと冷房強すぎるんじゃない?と思う方もいるでしょう。しかしヨークシャテリアの本来の適温は18~22℃、湿度40~60%です。
これに近づけるためにエアコンは『弱』のモードでもいいので、23~25℃に設定しましょう。
また、25℃から上がると熱中症のリスクがでてくるため注意が必要です。
また、お留守番をさせる時は、体を冷やし過ぎてしまわないように、愛犬が暖をとれるスペースをつくっておきましょう。
あたたかい素材のハウスや、毛布などを、冷房の風が直接当たらない場所に置いておくだけでOKです。
(2)ひんやりグッズを使う
冷房と合わせて、ひんやりグッズを置いておくのも有効です。
凍らせたペットボトルが最も簡単ではありますが、噛んで破壊してしまうと破片が口に刺さったり、誤飲して内臓を傷つけてしまう可能性もあります。
ホームセンターで売られているジェルマットやアルミプレートがおすすめです。
また、ハウスの下にすのこを敷き、保冷剤を仕込んでおくのもよいですね。
2.お散歩にもひと工夫
(1)日中の暑い時間はさける
- 夏の日中のアスファルトは50~60度。肉球がやけどをしてしまう。
- お散歩の時間は、早朝もしくは日没後が良い。
愛犬は飼い主よりも地面に近いところを歩いています。
とくに暑い日のお散歩では、アスファルトは約60℃にもなり、地面の照り付けを受けながら素足で歩かなくてはいけません。
人の感じ方で外気がそれほど暑くないからといっても愛犬にとっては火傷するほどの暑さであることを忘れないでください。
また、夏のレジャーでドッグランやプールに行った時は楽しさのあまり、自ら水分をとることを忘れがちです。
飼い主さんが意識してお水をあたえるようにしてください。
(2)クールウエアを着せる
ヨークシャテリアは黒っぽい毛色の子も多く、直射日光を浴びるとどんどん熱がこもってしまいます。
人間も炎天下で帽子をかぶらないと髪がびっくりするほど熱くなりますよね。
愛犬を夏の日差しから守ってあげるためにクールウエアを着せてお出かけさせましょう。
3.水分補給の仕方
愛犬のヨークシャーテリアが1日に必要な水分の量は、以下を目安としてください・
・2kgの場合100ml~200ml
・3kgの場合150ml~300ml
しかし、なかなか水を飲んでくれない子もいます。
そういった場合には次の3つの方法を試してみるといいでしょう。
(1)ウェットフードを与える
ウェットフードとは、水分含有量が75%程度のもので、缶やレトルトパウチなどに入ったものが多いです。風味がよくて食べやすく、栄養素と一緒に水分もある程度摂取できます。
夏バテで食欲が無い子には、是非試してみてください。
しかし開封後は品質の劣化が早く放置すると食中毒の危険があるので、開封して残したらそのままにせずに回収しましょう。
(2)普段のドライフードを水でふやかす
ウエットフードに変えると、ドライフードを食べなくなってしまう子も中にはいます。また、餌を頻繁に変えるのは愛犬にとってあまりよいことではありません。
食欲が減退していならば、普段食べているフードを水でふやかしてあげることで、水分補給になります。
(3)犬用ミルクを飲ます
おやつとして犬用のミルクをあげるのも有効です。水分だけではなくビタミン、ミネラル、カルシウム、タウリンもとれるので健康にもいいですね。
人間用のミルクは下痢をしてしまい、逆に水分不足になる可能性があるので必ずペット用ミルクを与えましょう。
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4.サマーカットの注意点
- 短すぎるサマーカットは危険。
- 全身バリカンの丸刈りは皮膚炎と熱中症のリスクを高める。
- バリカンを使用すると毛質や毛色が変わってしまうこともある。
犬の毛が生えているのは様々な意味があります。
例えば外敵からの攻撃から体を守ったり、水をはじく事で体が濡れる事を防いたり、体が乾燥する事も防ぐ事ができ、病原体や寄生虫の感染や進入を防ぐこともできます。
そのため、必要以上に短くしてしまうことはあまり好ましいことではありません。
トリミングサロンでは、バリカンの丸刈りは楽なカットなので、何も言わないかもしれませんが、犬の体のことを考えると好ましいとは言えないのです。
サマーカットにするならば、バリカンを使わないシザーカットをオーダーするのがよいでしょう。
しかしシザーカットは時間もかかるうえ、技術力がないとできないカットなので、断られる可能性もあります。
また、背中の部分は少し毛をのこしておいて、お腹の方だけバリカンをいれてもらうやり方もおすすめです。
直射日光があたる部分はしっかりと毛を残し、寝そべればお腹をつめたい床にくっつけることができます。
5.夏のシャンプーの頻度
- 洗いすぎると肌によくないので注意
- 月に2回でOK
ヨークシャーテリアはただでさえ脂分が多いので、なおさらそう考える飼い主さんは多いでしょう。
しかし人間と同じ感覚で頻繁に洗ってしまうと、皮脂が過剰に失われてしまい、肌荒れやかさつきを起こしてしまいます。
夏場は月に2回シャンプーをしてあげてください。
自宅シャンプーに挑戦したい飼い主さんはこちらをご覧ください。 はじめてのおうちシャンプー!トイプードルのシャンプーで気を付けることは? |
< h2>まとめ いかがでしたか。
ちょっとした知恵ですが、夏を乗り切る術として活用してみてください。
熱中症は最悪の場合死に至る恐ろしい病気です。
くれぐれも愛犬に苦しい思いをさせないように、夏はしっかりとケアしてあげましょう。
こちらの暑さ対策の記事も併せてご覧ください
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