毛玉は犬の健康に、どのような影響を与えるのでしょうか。
また、できてしまった毛玉の対処法、予防法について詳しく知り、犬との生活に役立てましょう。
1.毛玉があるとトイプードルにどんなことがおきるのか
- 毛玉に皮脂やフケがたまり不衛生になる
- 犬に痛みが生じる
- 皮膚病のもとになる
トイプードルをブラッシングもトリミングもせずに放置すると、伸びた毛が糞尿や脂で絡まり、フェルト状になってしまいます。
こうなってしまうと犬自身も痛みを伴いますし、皮膚病にもなってしまっているでしょう。
綺麗にするにもブラッシングやシャンプーではもうどうにもできず、バリカンで少しずつ刈り取っていくしかありません。
これは重症な例ですが、少しの毛玉でも皮膚のダメージにはつながります。
毛玉ができると、毛根部分が引っ張られ、当然皮膚も引っ張られます。
この状態を放置し毛が伸びると、毛に巻き込まれた皮膚は剥がれ落ちたり裂けたりします。
当然ここまでくれば犬はかなり痛い思いをしてしまいます。
さらに怖いのは、その傷口に細菌が感染することです。
ただれなど皮膚炎を発症することもあります。
次に考えられるのは、皮膚に汚れが溜まってしまうということです。
毛玉があると皮膚上にある皮脂などの汚れが隠れ、しっかり取り除けません。
また毛玉がある状態でのシャンプーは、すすぎ残しが生じ皮膚炎の原因になります。
また毛玉は通気を悪くし、皮膚が蒸れやすい状況をつくります。
汚れが溜まった状態で皮膚が蒸れることで、細菌が繁殖し、これもまた皮膚炎などの病気を引きおこします。
飼い主は毛玉をただの毛の絡まりだと思って油断しないことです。
毛玉は不衛生な状況をつくりだし、病気をも引きおこす怖い存在だと認識してください。
犬の多くは毛玉があることで、不快な思いや苦痛を感じています。
2.毛玉のとり方
(1)ステップ1:道具を準備する
初期の毛玉であればスリッカーブラシとコームを使えばとれます。
スリッカーブラシは先端に皮膚保護のために小さな丸がついているものをありますが、それだと根本まで届かずあまり意味がないので、ついていないタイプの方が良いです。
(2)ステップ2:まずはスリッカーブラシで毛玉をとる
- 毛玉は指でほぐしながら、ブラシの角でといていく。
まずはスリッカーブラシで、大きな毛玉やもつれをとっていきます。
持ち方はとかす部分によって持ちやすい握り方でOKですが、力が入らないように注意しましょう。
スリッカーブラシは引っ張って使うものではなく、ポンポンと軽くたたくように使います。
毛玉をとるにはスリッカーブラシの角を使うと取りやすいですよ。
そして、まずは毛先の方からブラシをかけていきます。
いきなり根本からやると、表面のほこりやチ汚れが絡みつき、毛がひっかかって健康な毛まで抜けてしまいます。
「毛先→根本」の順番で根気よくけていきましょう。
その時に、スリッカーブラシを犬の皮膚と平行に動かしてはいけません。
どんなに柔らかいスリッカーブラシであっても、ピンはステンレスでできているので、皮膚に平行に動かしてしまうと、犬の皮膚を傷つけてしまいます。
ブラッシングというと毛並みにそってやるイメージかもしれませんが、トイプードルのようなシングルコートはどの方向にブラッシングしても大丈夫です。
スリッカーブラシではとれない毛玉は、根本をもって皮膚を引っ張らないようにしなが、さけるチーズを割くように、指でほぐしてあげましょう。
指である程度毛玉を割いてからだと、ブラッシングをかけます。
(3)ステップ3:どうしてもとれない毛玉はハサミを使う
- 毛玉はタテに1~2回ハサミを入れる。
あまり安全性とカット後の見た目のために、ハサミは使いたくありませんが、どうしても取れない場合はすきばさみを使います。
犬の皮膚を引っ張らないように、毛玉の根元を押さえ、すきばさみで1~2回、タテに切り目を入れます。
毛玉ごとざっくり切ってはいけません。タテに1~2回がポイントです。
この時、刃で犬の皮膚を傷つけてしまわないように注意しましょう。
ハサミで毛玉を切るのはプロのトリマーでも神経を使う危ない作業なので、犬が暴れてしまうようであれば無理にやらないようにしましょう。
ハサミを入れてもとれない場合は、犬用リンスを水で薄めて毛玉に含ませると、指でほぐしやすいです。
(4)ステップ4:コームでといて仕上げる
ある程度とかしたら、コームで毛玉の残りがないか確認していきます。
ここで毛玉が見つかっても無理に引っ張らずに、横に割くイメージでとかします。
根元からゆっくり水平にコームを通してあげてください。
丁寧にコーミングをすることでトイプードルの毛並みが艶っぽく仕上がります。
ブラシの使い方は下記の動画を参考にしてみてください。
引用:ノア動物病院
3.手に負えない毛玉はどうすればいい?
(1)プロのトリマーにまかせる
自宅では手に負えない場合は無理をせずに、プロのトリマーにおまかせましょう毛玉多いと、トリマーも手作業でひとつずつといていくことになるので、追加料金が発生します。
料金体系はお店によって様々ですので、行きつけのトリミングサロンに問い合わせてみましょう。
軽度の毛玉の追加料金は500円~が相場ですが、重症だと4000円前後かかることもあります。
(2)バリカンで丸刈りにする
もっとも犬に負担がかからない方法は、バリカンで丸刈りにすることです。一度リセットするつもりでトリミングサロンで刈り取ってもらうのもいいでしょう。
また、皮膚疾患が懸念される場合は、動物病院併設のサロンに連れていくことをおすすめします。
3.毛玉の予防法
(1)こまめなブラッシング
毛玉はなんといっても未然に防ぐことが大切です。しっかり予防していきましょう。
そもそも毛玉ができる原因は何なのか。
「汚れ」、「乾かし不足」など、さまざまな原因が考えられます。
そのなかでも一番の原因と言われるのは、「ブラッシング不足」です。
特に雨の日の散歩をした後や、自宅でシャンプーをした濡れた後は、毛が絡まりやすいので、しっかりブラッシングしてあげましょう。
トリミング後の2~3週間は、3日に1回軽くブラシでとかす程度でも毛玉はできません。
しかし、毛がのびてくるとすぐに毛玉ができてしまいます。
トリミングから一か月以上たてしまったけれどサロンに連れていけない場合は、毎日ブラッシングしてあげることをおすすめします。
(2)グルーミングスプレーを使う
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ブラッシングの時に毛玉をほぐしやすくするスプレーでもありますが、静電気予防の成分が入っているので毛玉が出来ずらくもしてくれます。
虫除けスプレーでも同じような効果があります。
特に冬場は、服を着た後や毛布で寝る前などにふりかけてあげると毛玉予防になります。
こういったグッズを使うのもいいでしょう。
4.毛玉ができやすい場所
特に毛玉のできやすい場所は耳裏の付け根、わきの下、内股などの動くと擦れて摩擦になる場所です。
ブラッシングする時に、この場所は重点的にやっておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。毛玉ともつれはトイプードルの宿命でもあります。
かわいい愛犬に痛い思いをさせないように、こまめなブラッシングとトリミングを心がけましょう。