★1.トリミングは犬の毛をカットするだけじゃない
トリミングは伸びた毛をカットする『カッティング』だけではなく、『プラッキング』や『クリッピング』も兼ねています。プラッキングは死に毛を抜き、クリッピングはバリカンで毛刈りをすることを指します。美しい健康的な毛の成長を促すためにもトリミングは非常に重要なので、定期的に行うことが大切です。トリミングはコートの調子を整えてから行います。アンダーコートの死に毛が残ったままだと美しく仕上がらず、トリミング時に犬の体へ負担を与えてしまう可能性があります。プロに任せた場合、シャンプー・耳掃除・肛門腺絞りを行っている所が多いです。そのためトリミング前に、これらの作業を済ませておくと美しい仕上がりになります。
★2.本格的なトリミングは結構難しい
しかし、実際は本格的なトリミングを素人が行うのは結構難しいのが現状です。あくまでも伸びた毛を切る、絡まっている部分を整える程度のトリミングと考えてください。難しいカットは怪我の原因となるので、注意しましょう。ポメラニアンは毛が一定以上の長さになれば、伸びにくくなる特徴があります。そのため切り過ぎてしまうと毛が伸びず「アロペシアX」という脱毛症になる恐れもあるので、ポメラニアンのトリミングはプロに頼んだ方が安心です。自分でポメラニアンのトリミングする場合は、毛の根元から切らないように心掛ける必要があります。
トリミングが初めてで不安という人は、ペットショップや動物病院が開催しているトリミング教室が便利です。プロから安全にトリミングできる方法を教えて貰えます。
★3.自宅で出来るちょこっとトリマーとは
・ブラッシング
最低限でもブラッシングはトリミング前に行ってください。絡まっている部分のない方がトラブルなくトリミングできます。ブラッシングを嫌がる時は、トリミングを行う1週間前から毎日短時間でコツコツとブラッシングすると良いかもしれません。ブラッシングで重要なのは、犬と飼い主のコミュニケーションです。優しく声をかけながら、十分にスキンシップをとってください。ブラッシング後はおやつやおもちゃをあげると、犬は「ブラッシングはおやつが貰えるもの」と考えるようになります。次回からブラッシングを嫌がらない可能性もあるので、試してみましょう。絡まっている部分がなくなれば、トリミングに移ります。
・耳の毛のカット
トリミングする際は犬が動かないように、まずは高さ50cm~60cm程度の小さな台に乗せます。コームは皮膚に対して垂直に立て、毛並みの流れに沿ってすくことがポイントです。途中で引っ掛かった場合は絡まっている部分があるので無理に引っ張らず、ブラッシングをします。ハサミを使う時は刃先を顔に向けず、耳を切らないようにカットしていきます。刃先が外側を向いてれば、万が一ミスをした時も大きな怪我とはならないでしょう。・足先の毛のカット
肉球と肉球の間に伸びている毛があると、フローリングで滑ってしまいます。足や関節を痛める原因となるので、室内犬であれば注意が必要です。体全体の毛が伸びていなくても、足先の毛が伸びている場合はカットする必要があります。足を少し持ち上げて肉球の隙間を開き、肉球の間に部分用バリカンを入れて軽く毛を刈ります。刈り過ぎると怪我をしてしまうので、軽く刈るだけで構いません。・顔の毛のカット
顔のトリミングは目・鼻・口といった敏感な部分があるため、特に注意しながら行うことが大切です。少量の毛をコームですき、少しずつカットしていきます。顎の下を押さえ、刃先を外側に向けて伸びている部分をカットします。目は目ヤニなどの汚れが溜まりやすいので、定期的にカットすると良いでしょう。★4.必要な道具をそろえるために
自宅でトリミングする場合は、はさみ・梳きばさみ・コーム・バリカンの4点が最低限必要な道具として挙げられます。全てペット専用の道具を用意してください。ペット専用でないと怪我をする場合があるため、ペットショップやペットサロンで購入する必要があります。はさみは伸びている部分をカットする、スキばさみは毛の量を調整するために使います。その他に細かい部分に対応できるミニハサミやミニバリカンがあると便利です。
プロのような難しいカットではなく簡単なカットであれば、自宅で行うことも十分可能です。目の周りや足先は定期的にカットしておいた方が良い部分となり、自宅でトリミングするメリットがあります。怪我がないように安全に行うことが重要なので、刃先を外側に向けるといったポイントを押さえて行いましょう。