犬の飼い方入門編・飼う前に知っておきたい事前情報~心構え・準備・費用

犬を飼いたい!という気持ちに任せて衝動的に飼育を始めてしまうと、後々思わぬトラブルが発生する場合があります。ここでは、犬を飼うにあたって必要な心構えと費用、道具などについて詳しく解説します。

■飼いたいのはわかる。でも、ココを確認!

ペットショップに並ぶ犬たちはどれも可愛く見えてしまうもの。一刻も早く購入して連れて帰りたい!と思ってしまう気持ちは痛いほどよくわかりますが、犬を飼うにあたって確認しておくべきことをきちんと確認し、方針を定めておくことが大切です。犬を飼う際に確認しておくべきポイントについて、くわしく解説します。

① 犬を飼える環境か

まず確認しておくべきことは、そもそも自分が暮らしている環境で幸せに犬が暮らせるかかどうかということです。マンションなどの賃貸住宅に住んでいる場合は、その物件がペットの飼育を許可しているかどうかを確認する必要があります。

「こっそり飼えばバレないし問題ないのでは?」と軽々しく考える方もいるかもしれませんが、そうした安易な考え方は住民同士のトラブルにつながる上、契約違反に該当する場合もありますのでやめましょう。

② 犬の世話は主に誰が担当するのか

犬を飼うと、散歩やエサやりなどさまざまな世話が必要になるため、世話を主に担当するのは誰なのかをしっかりと考えておく必要があります。犬と実際に暮らし始めたら、言い出しっぺの人はろくに世話をせず、家にいる時間の長い人ばかりに負担がかかってしまうというケースは少なくありません。

メインの担当者を決め、周りの助けを借りながらでもその人がきちんと責任をもって飼育する、というルールを作っておくのがおすすめです。

③ 家族で世話が必要な人はいないか

子どもやお年寄りなど、家族の中に世話が必要な人がいる場合は、犬の世話と両立ができるかをきちんと考えておいたほうがよいでしょう。子育てや介護はそれだけでも負担の大きい仕事です。いざ犬を飼ってみたらあまりの大変さに手が回り切らない…となってしまうと、人間も犬も幸せに暮らせなくなってしまいます。飼い始めてからでは遅いですので、犬を迎える前にきちんと頭の中でシミュレーションをし、判断しましょう。

④ 家族に犬アレルギーはいないか

たかがアレルギー、と軽く考える方もいますが、アレルギー症状の中には呼吸困難など生命維持に関わるようなものも少なくありません。動物の毛や唾液にアレルギー反応を起こす「犬アレルギー」の人が家族にいる場合は、飼育を避けた方がよいでしょう。

⑤ 生涯家族でいる覚悟はあるか

犬はおもちゃやアクセサリーではありません。「もういらない」「面倒だ」「かわいくなくなった」「病気になった」などの軽い理由で手放すことは許されません。犬は生き物であり、家族です。途中で投げ出さず最後まで面倒を見る覚悟がないのなら、飼わない方が犬と人間双方にとって幸せです。

■犬を飼う前に必要な準備

犬を飼うにあたっての確認ができ、人生を共にする覚悟が固まったら、犬を飼うのに必要な環境を徐々に整えていきましょう。

① 犬のためのスペースを準備する

犬を飼う場合は、犬種や犬のサイズ、環境によって室内飼いか、屋外飼いかを選ぶことになります。ここでは、室内の場合と屋外の場合に分けて詳しく解説します。

●室内の場合

犬を室内で飼育する場合は、犬がくつろぐことができるスペースを作ってあげるとよいでしょう。もちろん室内で放し飼いをしても問題はありませんが、ケージやサークルなどで空間を区切り、専用のスペースを作ってあげるのがおすすめです。家族とだんらんの時間を一緒に過ごせるよう、リビングなどに居場所を作ってあげましょう。

●屋外の場合

屋外で飼う場合は、雨風や暑さ・寒さをしのぐことができる犬小屋を用意しましょう。屋外で飼うことができる犬は暑さや寒さにある程度強いとはいえ、できるだけ快適に過ごせるようにしてあげたいものです。あまり小さな犬小屋を与えるとストレスになるので、寝転んでも十分に幅や奥行の余裕があり、座っても頭がつくことがないような大きめのものを選んであげるようにしましょう。

② お世話グッズを用意する

犬が暮らしていくためには、さまざまなお世話グッズが必要になります。もちろん最初からすべてをそろえておく必要はありませんが、最低限のものはきちんと用意しておくようにしましょう。

●給餌器・給水器

フードや水を犬に与えるために、専用のお皿を準備しておきましょう。鼻までの距離が長い犬種は深めの器、鼻までの距離が短い犬種には浅いお皿を用意するとフードが食べやすくなります。

●フード

フードは、犬の健康を支える重要な要素となります。「総合栄養食」という表記があるものを選び、栄養バランスのとれた食事をとらせるようにしましょう。おやつはあくまでも嗜好品ですので、メインとしてきちんとした総合栄養食を食べさせることが大切です。ドッグフードにはさまざまなタイプのものがあるので、年齢や体の大きさ、体調などに合わせたフードを用意しましょう。

●トイレ

トイレは散歩のときに済ませるという方も多いですが、習慣として家でも排泄ができるようにしておいたほうが後々楽ですので、屋外飼い・室内飼いを問わずトイレは準備しておくことをおすすめします。トイレに敷くペットシーツも忘れずに用意しておきましょう。

●ベッド

寝るときやくつろぐときなど、犬の居場所としてベッドを用意しておくとよいでしょう。専用のものを購入してもよいですが、クッションやいらなくなった毛布などでも十分対応できます。

●首輪とリード

飼い犬は散歩をすることでストレスや運動不足を解消します。犬の大きさに合わせた首輪とリードを用意し、毎日少しずつでも散歩に連れ出してあげましょう。

③ 危険なものや家具について

尖ったものや重いものなど、犬の体を傷つけてしまうものは犬が過ごすスペースに極力置かないことが大切です。思いもよらないものが犬にとっての凶器にもなりえますので、一度身の回りを見渡して危険なものがないかチェックしておきましょう。

■犬に必要な登録とワクチン

犬を飼うことになったら、市町村に登録を行う必要があります。市町村に飼い犬を登録することで犬の主がだれかをはっきりさせて責任の所在を明確にし、狂犬病などの深刻な病気の蔓延をふせぐことができます。必ず動物病院で登録の手続きを済ませ、狂犬病の予防注射を受けましょう。

狂犬病以外にも、犬を飼うことになったらさまざまなワクチンを接種させる必要があります。飼い始めから2~3回に分けて複合ワクチンを接種し、さまざまな病気への感染を防ぎましょう。ワクチンは一定の期間が過ぎると効果が薄れてしまうので、定期的に再接種することになります。

■犬を飼うための費用

犬を飼うには大きな費用がかかります。大体どれくらいの金額がかかるかを把握し、自分の経済状況でも飼育できるか確認しておきましょう。

① 犬を購入する場合

ペットショップなどで犬を購入する場合の購入金額は犬種によって大きな差がありますが、数万円から数十万円ほどがかかります。

② ペットフード代

犬にかかる月ごとの食費は、平均で3000円~4000円ほどであるといわれています。ここにプラスして、おやつ代が1000円~2000円ほどかかることになります。

③ 初期費用

犬を飼うのに必要な初期費用は、犬自体の購入費用を除くと、ワクチン代・登録料・避妊去勢手術費用・グッズ代などで6万円から10万円ほどかかります。手術費用やケージなどのグッズは大型犬になるほど費用が高くなります。

④ その他

犬にかかる費用はフードや初期費用などだけではありません。犬がケガをしたり、病気になってしまったりしたらその都度病院代がかかります。また、服を着せたり、おもちゃで遊ばせたり、ドッグランに連れて行ったりと、犬との暮らしを楽しめば楽しむほどお金もかかるということを覚えておきましょう。

犬を飼うということは、生き物の命を預かるということです。住環境や費用、家族の方針などをしっかりと確認し、人間と犬がともに幸せに暮らせるようにしましょう。
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