猫の遊びは様々な目的があります。大人になる過程で役立つ遊び方を飼い主さんが理解することで、猫の社会性に必要な知識も身についていきます。
もくじ
★1.猫にとって遊びは何故大事?
猫の遊びは、主に生後4~16週に最もよく見られます。体力をつけたり、狩猟行動の練習や周辺環境への慣れ、神経系の発達といった訓練の意味合いももっていますので、その月齢に合わせて適切な遊びを選ぶことが重要です。
★2.猫の月齢とタイプによって異なるオススメの遊び方
猫は、月齢と兄弟の有無によって遊びの種類が異なってきます。
【1】兄弟猫がいる子猫の場合
兄弟猫がいるときには、基本的に年の近い兄弟同士でいろいろな遊びをします。
(1)生後4週頃~兄弟とじゃれあう遊びがスタート
この時期は兄弟とじゃれあうことが増えてきます。これは兄弟愛の表れでもあり、社会性をはぐくむためにも役立つといわれています。
(2)生後7~8週頃~獲物キャッチ遊びがスタート
生後7~8週になると動くものを捕まえる遊びが増え、ボールのようなものをしっかり前足でつかんだりします。
(3)生後3か月以降~兄弟と追いかけっこやプロレス遊び??
この頃は兄弟同士で追いかけっこをしたり、取っ組み合いのけんかにも見える激しいじゃれあいをします。実際の狩りを想定して体を動かす意味合いや、体力作りのためと考えられています。
【2】飼い主さんと二人きりの場合
兄弟猫がいないの場合は、飼い主さんが月齢に合った遊びにつきあう必要があります。
(1)生後1年まで
~定番猫じゃらし!柔らかいボールや毛糸玉も
猫じゃらしを使う時は複雑な動きをせずに揺らすだけで自分で遊びます。ボールや毛糸玉なども自然に転がっていくものを追い掛け回すため、それほど飼い主さんがつきっきりになる必要はありません。子猫のうちは疲れやすく、割とすぐに休憩に入ります。
(2)生後1年以降
~リアルに獲物の動きを再現すると猫、大喜び!
多少体力がついてくる生後1年くらいになると、単純な動きには大して反応せず、虫や鳥、ネズミの動きをまねして猫じゃらしなどを動かすことで、真剣になって遊びます。捕まりそうになるとするっと逃げたり、不規則な動きをするなど、飽きないように遊ばせましょう。
★3.猫と遊び時の注意点
猫と遊ぶときには、負担をかけないようにいくつかの注意点があります。
【1】猫が遊べる環境を作る
地面だけでなく上下の空間も活用し、ジャンプ力を養うことで猫の体力もついてきます。猫用のタワーや階段のように登れる家具など、猫が移動できそうな場所に刃物を置かないようにするのがお勧めです。また、箱や袋に入るのが好きですので、窒息したり首を絞めないように気を付けて、袋を置いてみるのもよいでしょう。
【2】時間を決める
猫は飽きっぽく、遊びたい時とそうでないときがはっきりしています。猫の食事前に時間を決めて、その間だけ集中して遊ぶと猫も疲れてすぐに寝ますし、飼い主さんも猫の気まぐれで四六時中遊びにつき合わされずに済みます。
【3】人が攻撃対象にならないようにする
あまり遊びに集中しすぎると攻撃性の強い性格になり、飼い主さんを含む人に対して攻撃するようになります。そのため、適度な遊びで猫の狩猟本能を満たしつつ少し疲れが見えたら早めに切り上げ、遊び方を変えるなどの工夫が必要です。
【4】獲物遊びは必ず最後はキャッチさせる
年齢に応じて遊びを複雑化するのは良いことですが、最後にはおもちゃをキャッチさせ、狩猟本能を満たす必要があります。
【5】高齢になったら遊びよりスキンシップ重視で
猫は、高齢になると体力も落ちて遊びに興味を持たなくなります。その時は、優しくなでるなどスキンシップ重視の付き合いがお勧めです。
★4.猫が遊びに飽きちゃったみたい!対処法は?
猫は飽きっぽいとよく言われますが、おもちゃを使わなくなったときはどうすればよいのでしょうか。
【1】おもちゃはローテーションしよう
まず、同じものばかりを使うと、猫もすぐ飽きてしまいます。複数のおもちゃを用意して、ローテーションすることで飽きっぽさの改善につながります。時折新しいおもちゃに差し替えるのもよいでしょう。
【2】身の回りのものを使って遊んでみよう
猫用おもちゃもそれほど頻繁には購入しませんし、最初から興味を示さないことがあります。そんな時は、すぐ用意できる身の回りのものを使うのもおすすめです。紐やダンボール、紙袋などを用意して、手作りしたり、そのまま猫に渡してみましょう。
いかがでしょうか。猫と遊ぶときにはいくつかの注意も必要ですし、年齢に応じて最適な遊びが変わってきます。これらを理解して猫と付き合うと、猫の体力もつき、飼い主さんとの絆も深まります。