1.犬が興奮すると迷惑な理由とは
犬が全身で喜びを表すときに、興奮して飛びかかってきたり、吠えたりということがあります。
犬の嬉しい気持ちを感じ取ると、飼い主まで嬉しい気持ちになりますが、度を超えてしまうと様々な場面で迷惑になることもあるので注意が必要です。
まず、興奮して吠えるのは近所迷惑になりますし、興奮して噛みつく癖があると家族のみならず、来客に対しても噛み付いてしまうこともあります。
子犬のときには我慢できても、成長してからもこの癖が抜けないと怪我をしてしまう可能性があります。
さらに、家の中の柱に爪をたててひっかいてしまったり、家具に傷をつけたり、家の中にあるものを壊してしまったりということもあります。
強く叱れないからという理由でそのままにしておくと、犬は興奮していたらなにをやっても許されると勝手に思ってしまうでしょう。
家族だけでなく、近所迷惑にもなりかねない犬の行動に気付いたらすぐに対応することが大切です。
かわいい愛犬だからこそ、心を鬼にしてこれらの迷惑行動を止めさせるように教える必要があります。
しつけのポイント1:興奮したら無視する、を繰り返す
犬が興奮することで、近所の人や他人に迷惑をかけることは避けたい、と思うのはほとんどの飼い主が考えることではないでしょうか。
興奮してくると、飼い主まで興奮してきてしまい、つい感情的になって叱ってしまったりすることがあります。
いきなり叱られた犬は、興奮状態にあるので飼主が叱っているにも関わらず、かまってくれている、遊んでくれていると思ってさらに興奮してしまうことがあるので叱っても実はあまり効果が期待できません。それよりも、犬のテンションを下げるような方向にもっていくほうが効果があります。
興奮してきたときにまず犬に理解をしてもらうのは、その興奮した状態では誰からもかまってもらえないんだということです。
人が大好きな犬はどんな人に対しても興奮して飛びついてきたりします。
犬好きな人には嬉しくても、苦手な人もいるものです。そのため、家に来客があるときには、別の部屋に犬を移したり、サークルに入れて相手にしないという姿勢を貫きましょう。
遊んでいるうちに興奮してくる犬の場合は、遊びを止めてしばらく無視してみましょう。
遊び疲れてくると自然に落ち着いてきます。
このように犬が興奮する理由にあわせて、根気良く繰り返して理解してもらいましょう。
しつけのポイント2:メリハリのあるアイコンタクト
しかし、無視してばかりいてもだめです。
そうなると飼い主との間の信頼関係がいつまでたっても構築できないのです。
では、どのような方法があるのでしょうか。
次に習慣にしたいのはアイコンタクトをすることです。
アイコンタクトはしつけであり、お互いの信頼関係が出来上がることによって、犬が安心してくるのです。
そのため、心が安定してくると、たとえ時には興奮気味になったとしても、適切なアイコンタクトにより興奮する癖がおさまってくるようになります。
しつけだからと厳しくするのではなく、あくまでも自然に行うことがポイントです。
アイコンタクトのやり方には色々な方法がありますが、まず顔を見合わせて目を合わせます。
そのまま少し距離をおいてから、犬の名前を呼んで目を合わせてくれたら褒めてあげましょう。
名前を呼んでも目を合わせてくれなくても、何度も続けていくうちに自然に目を合わせてくれるようになります。
おやつなどで注意を引きつける方法もありますが、おやつだけに注意が向いてしまうこともあるので、できるだけ使わないほうがよいでしょう。
アイコンタクトができるようになると、興奮したときに放っておかれたときには、犬はその行動を止めようと考えるようになります。
そして飼主と目が合うことにより精神的にも落ち着きます。
しつけにはメリハリが大切といえるでしょう。
2.まとめ
興奮してしまいハイテンションになってしまいがちな犬には、その興奮した状態に飼主が付き合わないことです。
しつけのポイントとしては、無視すること、しかしアイコンタクトは常にできるという状態にしておく、こんなメリハリが必要です。
そして、興奮状態をコントロールできるようになったら、すぐにたくさん褒めてあげるということを習慣にしましょう。
興奮するのは子犬が多い傾向にありますが、大人になっても興奮癖がおさまらない場合でも、このようなメリハリをつけたしつけで興奮癖が治ることもあります。