犬は留守番が苦手
本来、犬は留守番が得意ではありません。
祖先が群れで生活するオオカミなので、単独で長時間過ごすことに適していないからです。
そのため、どのような犬であっても一匹で留守番をさせていると、多かれ少なかれ精神状態が不安定になってしまいます。
また大型犬に比べて小型犬は、飼い主に依存しやすい傾向があります。
留守番が長引いてしまうと、ストレスが溜まり家具に噛みついたり、そこらじゅうに排泄をしたりという問題行動をおこすケースも多いです。
このように犬を一匹にすることにはリスクがあるので、できるだけ留守番をさせることは避けた方が良いでしょう。
そうはいっても、外出先が犬をつれていける場所だけではないので、お留守番をさせるうえでのポイントをご紹介します。
愛犬に留守番してもらうためのポイント
注意1:叱る前に、ちゃんと愛犬のケアは行き届いてる?
犬が留守番の時に問題行動をおこしてしまった際に、一方的に叱るのではなく、飼い方は本当に適切か、今一度見直してみましょう。
犬には3つの行動ニーズがあります。
- 常に動き回ることのできる自由的空間
- 探索行動の欲求(咬む・嗅ぐなどの犬本来のしぐさ)
- 社会的な刺激
これらの欲求が満たされないと、ストレスが溜まり、問題行動に発展することが多いと言われています。
散歩で様々なニーズを満たすことができるので、愛犬の心身の健康のために、積極的に外に出してあげましょう。
注意2:出かける前はトイレに行かせる。散歩や遊びなど、たくさんスキンシップを。
基本的なことですが、犬に留守番をさせる場合は、事前にトイレのしつけを完了させておくのが理想です。
もしトイレのしつけが完了していないのであれば、外出前に必ずトイレに行かせておきましょう。
しつけが完了している場合でも、念のため行かせておいた方が良いです。
留守番が長引いて不安になると、ペットシート以外の場所で排尿してしまうこともあります。
また、事前にたくさんスキンシップをとっておくことも大切です。
ただし外出の直前に、あまりベタベタしすぎると逆効果になることもあります。
それが合図になって留守番させられることを悟り、不安になってしまうこともあるからです。
出かける時は何くわぬ顔で出ていき、戻ってきてからもすぐに遊んであげるのではなく、一呼吸おいてからかまってあげましょう。
注意3:温度管理を気を付けましょう
室内の温度管理は、犬を留守番させる際に注意が必要なポイントです.
ほとんどの犬は暑さへの耐性が強くありません。
そのため真夏に室内の温度が上昇すると、熱中症になってしまう恐れがあります。
夏の室内は40度をこすこともあるというデータがありますが、犬は気温22度・湿度60%以上で、熱中症にかかってしまう危険があります。
熱中症になったまま時間が経過すると、ショック状態になるなど命に関わる症状に発展するケースも見られます。
そのような事態を避けるため、室内が適温に保たれるように冷房をかけておいた方が良いでしょう。
ケージの位置を窓側にすると、直射日光があたってしまうので、場所決めは注意が必要です。
犬が寒さに弱い犬種の場合、冬の留守番も気を付けなければなりません。
特に老犬の場合は、暖房をかけていった方が安全です。
注意4:2日以上の留守番はNG!預かってもらいましょう
トイレや温度管理に気を付けとしても、留守番は1日を限度と考えておきましょう。
2日以上外出する場合は、水やエサの衛生面からしても預かってもらった方が良いです。
親戚や友人に預けたり、ペットホテルを利用するのがおすすめです。
ペットホテルはペット専用の宿泊施設で、動物病院が併設しているケースも見られます。
一日のお散歩の回数や、広いスペースや個別のケージなど、ペットホテルによって管理の仕方は異なります。
また老犬やあまり外に行けないという理由や、他の犬と会うと過剰に反応してしまう子は、家にペットシッターを呼ぶという選択もあります。
情報を集めて自分の納得できるところに預けましょう。