パグは紀元前400年頃から中国に生息していた犬種です。適切なしつけをするためには特徴を把握することが大切です。その上で具体的なしつけ方法を紹介していきます
1.しつけを始める前にまずはパグの特徴を理解しよう
(1)パグの身体的特徴
パグという名前の由来は諸説ありますが、頭部が握りこぶしに似ているという所から
握りこぶしを意味するラテン語のパグナスが起源という説が有力です。
握りこぶしに似ているかどうかはさておき、短頭種でちょっと潰れたお鼻、上を向いちゃう舌はパグの可愛さの特徴といえるのではないでしょうか。
そして、ガッシリとした体つきは威厳すら感じられます。
そんなガッシリとした身体を覆う被毛は短毛種でダブルコートです。短毛種なので抜け毛が少なそうなイメージですが、以外にもパグは抜け毛が多い犬種です。
換毛期は毛の生え変わりによる抜け毛が増えますので、定期的なブラッシングを行いましょう。
被毛のカラーはフォーン・ブラック・シルバー・アプリコットの4種類です。
(2)パグの性格的特徴
パグの代表的な特徴として挙げられるものは穏やかな性格をしていることです。パグは種類に関わらず穏やかで無邪気な側面を持っているユニークな犬種です。そのため、他の犬や飼い主に攻撃的になることはほとんどありません。初めてわんちゃんを飼育するという人にもおすすめです。ただし、子犬の頃から甘やかしすぎると頑固な性格になることもありますので、その点は注意しましょう。
また、素直な性格をしていることもその特徴の1つです。飼い主の言うことに素直に聞くためしつけはしやすい方です。しつけやすいのですが、忘れっぽい性格をしているので、
叱る・褒めるのタイミングがとっても重要になると覚えておいて下さい。(3)寒さや暑さには弱いのです
パグは短頭種でダブルコートという特徴から暑さに弱い傾向がありますが、短毛種なので寒さにも弱いのです。特に夏場は室温管理に注意が必要です。
また、太りやすい体質なので運動をしっかりとさせてあげましょう。
2.実践しよう!パグの具体的なしつけ方
(1)主従関係の構築が重要
パグのしつけにおいて最も重要なことは主従関係をまずきちんと構築することです。パグに限らずワンちゃんは自身の周りにいるものを上位者と下位者に分類します。
ここで飼い主が下位者だと認識されると、いくら素直なパグであっても言うことを聞きにくくなります。飼い主を上位者と認識させれば、素直な性格なので、他の犬よりもしつけがやりやすいです。普段は優しく接して犬が悪いことをしたら厳しく叱責しましょう。このメリハリで犬は主従関係を認識するようになります。
(2)叱ると褒めるのタイミングも重要
ワンちゃんをしつける際には、叱ると褒めるのタイミングも大切です。特に、パグは忘れっぽい性格をしています。飼い主が外出しているときに悪さをして、飼い主が帰宅してから叱られても、自分がなぜ叱られているのかパグは理解できません。これは、パグに限らずワンちゃん全てに言えることですが、悪いことをした時は現行犯で叱る必要があります。そして褒めるときも同じタイミングで行います。抱き上げたりおやつを与えるなどパグにとってわかりやすい行動で示してあげると理解しやすいです。
3.パグがかかりやすい病気
目の病気
パグのような少し眼が飛び出ている犬種は、目の病気に注意が必要です。
いつもより目が赤いなと感じたら動物病院に連れていきましょう。目が赤くなるには様々な原因がありますが、目の病気の初期段階のほとんどに目が赤くなるという症状があります。大した事ないとおもっていると症状が悪化する可能性があります。
【目が赤くなる病気】
白目の部分が赤くなる・・・・結膜炎/ぶどう膜炎/緑内障
まぶたの周りが赤くなる・・・・眼瞼炎/ものもらい
黒目の部分が赤くなる・・・・潰瘍/免疫異常による角膜炎
パグの特徴である大きな目は、異物が入ったり、眼球を傷つけてしまうということも考えられます。お部屋などでもパグの眼の高さに危ないものが無いかを確認しておきましょう。
気管虚脱
気管虚脱は主に短頭種がかかりやすい病気のひとつです。
気管が何かしらの異常により狭くなり、呼吸困難になってしまいます。気管虚脱が疑われるケースとしては、乾いたセキが続いてる、いつもよりも呼吸が早い、いびきが激しいなどが
あります。特に、運動した後や興奮した後に乾いたセキが出るという場合には気管虚脱の可能性が高いです。
ワンちゃんは自分の身体の異変を飼い主さんに伝える事は出来ません。日頃のケアをしっかりと行い、ワンちゃんとスキンシップを取ることでちょっとした変化にも気づくことが出来るようになります。異変を感じたら自己判断はせずに、信頼できる獣医さんに相談しましょう。
まとめ
ユーモラスな見た目と穏やかな性格、素直でしつけやすいパグは初めてワンちゃんと暮らす飼い主さんにもおすすめです。しかし、しつけを行う上では、主従関係をしっかりと理解させ、褒めると叱るのメリハリをつけることがポイントになります。
そして、短毛種ですが抜け毛が多いという特徴もしっかりと理解して日頃のケアをこまめに行なって下さい。小さい頃から身体のどこを触られても問題ないように慣らしておくことが大切です。