真っ白な被毛に真っ黒なお鼻とくりくりおおめめが特徴のマルチーズ。小さなころはふわふわの毛玉のような姿が愛らしいですね。うるうるの大きなおめめに見つめられて思わず連れて帰ってしまったという飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
新しい家族を迎えるにあたって、ルールともいえるしつけは非常に重要です。ただ可愛がる、という一方的な愛情だけでなく、お互いが良好な関係を築いていくために何が必要かを理解し学んでいきましょう。
1.マルチーズはこんな性格です。
ワンちゃんの種類は様々で、外見だけでなく性格にも特徴があります。また、オスとメスでは性格に微妙な違いがあります。しつけ方法を確認する前に、マルチーズの性格を理解しましょう。
マルチーズはその時々の感情を素直に表に出してくれます。賢く、好奇心旺盛、学習するスピードも早いためしつけはしやすいでしょう。
遊びに夢中になったかと思えば、急に飽きて落ち着いたりと、非常にわかりやすい態度もまた可愛らしいです。
警戒心が強く、生まれつき吠え癖もあり自分よりも大きい犬種や人間に向かっていく気の強さを持っています。ストレスを感じるとより感情的になるため、飼い主がうまくコントロールする必要があります。
ワンちゃんは基本的にオスの方が甘えん坊、メスの方がしっかりしている傾向にあります。
マルチーズの場合には、オスの方がおっとりとした性格が多く、メスの方が気が強いようです。メスは子を産み育てなければいけないので、本能的に子を守れる強い性質を持っているという特徴があります。
2.人気のミックスちゃんの性格は?
マルチーズの基本性格をご紹介しましたが、せっかくなので、最近、人気の高いマルチーズのミックスちゃんの性格もまとめてご紹介しておきます。
他にも、シーズーとミックスのマルシーズーや、ミニチュアダックスとのミックス、マルックスなどマルチーズと他のワンちゃんミックスはたくさんいます。
ミックス犬は純血種よりも個体差が大きく、純血種以上に個性があります。性格は見ただけではわかりませんが、被毛の特性などによって日頃のケアが変わります。両親の被毛の特徴などを理解しておきましょう。
2.マルチーズをしつける際のポイント
(1)社会化期に経験をつませる
ワンちゃんの社会化期とは、生後3週間~12・3週間と言われています。だいたい生後1ヶ月~3ヶ月の頃です。生後21日頃から耳が聞こえるようになり、兄弟姉妹とじゃれたり喧嘩をしながら様々なルールを覚える時期です。ペットショップで販売されているパピーちゃんはだいたい、2ヶ月前後です。社会化期の重要な時期に親兄弟と離れています。
そのため、この時期に家族として迎え入れたら、早めに様々な経験をつませることが大切です。ちょうど、ワクチン接種などの時期と重なるため、お散歩につれていけない時期と重なりますが、抱っこの状態で外に連れて行くことで、外に慣らし始めましょう。
我が家はこの時期に外に連れ出さなかった結果、現在、とても大変で反省しています…
また、飼い主さん以外の人に慣れされることも大切なので、他の人に協力をお願いして他の人からおやつをもらうなどのトレーニングも始めましょう。
(2)甘噛は早めにやめさせる
6ヶ月~7ヶ月頃には永久歯に生え変わるため、生え変わりの前は甘噛が多くなります。
また、飼い主さんと遊んでいるうちに楽しさのあまり、飼い主さんの手を齧ってしまうこともあります。人の手は齧ってはいけないということをしっかりと教える必要があります。
甘噛を放おって置くと、大きくなってからも噛み癖のある子になる場合もあります。
じゃれて手を齧ってくるようであれば、齧れないように飼い主さんが立ち上がったり
手を上にあげるなどします。そして、完全に無視してみてください。
それでも、齧るようであれば、齧られた瞬間に「ダメ」など少し大きな声で注意をしてください。この時、声のトーンはできるだけ低くしましょう。
噛むことを止めたら褒めてあげましょう。
噛むということはワンちゃんにとってはストレス発散にもなります。ワンちゃん用のガムや縄状のおもちゃなど噛んでも良いものを与えてあげましょう。
ガムは月齢などを考慮して与えても問題ないものを与えてください。
(3)警戒吠えと要求吠え
人間側の言い方をするといわゆる「無駄吠え」と言われる行為です。ワンちゃんにとっては
無駄では無いのですが。吠えるには吠えるなりの理由があります。
警戒吠えと要求吠えは対応が異なりますが、もっとも大切なことはワンちゃんが吠えている理由を飼い主さんがきちんと理解することにあると思います。
① 警戒吠え
マルチーズは警戒心が強いため、自分のテリトリー内では警戒吠えをする子が多いようです。警戒吠えの対応は、飼い主さんとの関係性の見直しが必要となります。飼い主さんを
守らねば!という思いから吠えるということもありますので、飼い主さんの側にいれば安心だから警戒する必要は無いということを教える必要があります。
トレーニングとしてはリーダーウォークを行うという方法をオススメします。
② 要求吠え
パピーの頃に最も多いのはこの要求吠えです。ケージから出してほしい、置いていかないでほしい、おやつがほしい、かまってほしい、抱っこしてほしい、などワンちゃんがして欲しいことを吠えてお知らせします。少し、高めの吠え方をする子が多いです。
この要求吠えは無視をするという方法が一般的ですね。無視をして、吠えることをやめて静かになったら、おやつを与えたり、かまってあげることで「静かにするとしてもらえる」ということを覚えされるという方法です。
ただ、あまりにも吠えている時間が長いなどの場合には、無視するというのは難しい場合もあると思いますが・・・
吠えるという行為に対しての対応は正直、難しいです。これは、ワンちゃんと暮らしている飼い主さんであれば皆さん、多少なりとも感じている部分では無いでしょうか?(全然吠えないと言う子もいると思いますが)
一度、吠えてしまうとスイッチが入ってしまう子もいます。けたたましく吠えるタイプの子の場合には、少し大きな音を立ててるなどでワンちゃんが冷静になる瞬間を作ります。その後、飼い主さんが落ち着いた声で、大丈夫などの声をかけてみてください。
吠えている子に対して、飼い主さんが大きな声で「静かに」などと言うと、一緒に吠えていると勘違いして余計に吠えるようになります。
(4)褒める、叱るのメリハリをしっかりつける
マルチーズは理性に従いつつも感情がはっきりしているため、飼い主が振り回されないよう叱るときは中途半端にせず厳しく叱りましょう。
大きな声で注意したり、机を叩いたりするのも効果的です。
しつけをする上で厳しくするというのはとても難しく、可哀そうに感じる方も少なくないでしょう。しかし、マルチーズは賢い子です、しっかりと飼い主の意図を汲み取ってくれますので恐れずにぶつかっていきましょう。
反対に、飼い主の言うことを聞きルールを守った時には声をかけながら過剰なぐらい褒めてあげましょう。おもちゃやおやつをあげることも効果的です。言うことを守ったら良いことがある、ルールを破ったら怒られる。この 2点を学習させることがポイントです。
★色々しつけをおこなっても治らない場合★
叱っても褒めてもなかなか改善されない部分は原因を探りストレス解消に努めます。
やたらとモノを噛むようであれば、噛んでも良い専用のおもちゃを与える、運動不足であれば散歩に連れていく、などが主に挙げられます。
警戒心の強さから人目を嫌うこともあるので、室内で運動できる環境を整えてあげてもよいでしょう。ただし、もともと社交性のある犬種なのでその長所が消えてしまわないように外への散歩は定期的にしてあげてください。
まとめ
しつけを行う上で何より大切なことはそのひとつ一つに愛情を持って接してあげることです。ワンちゃんとは言葉で話をすることは出来ませんが、考えていることはしっかりと伝わります。
一緒に生活していく上で、最低限守らせる必要のあるルールをしっかりと教えて、新しい家族となるマルチーズと一緒に、楽しい毎日を過ごしてくださいね。
マルチーズのしつけではトイレトレーニングも重要です!マルチーズのトイレトレーニングについては下記を参考にしてください。
【トイレのしつけ~マルチーズ編~】トレーニングのポイントと手順を紹介!