そんなヨークシャテリアの特徴のひとつが長くて美しい被毛です。胴体と頭や胸の毛色のコントラストの美しさから「動く宝石」という別名を持つほどです。
ヨークシャテリアはシングルコートのワンちゃんということもあり、定期的なトリミングが欠かせません。今回は、ご自宅でトリミングする方法などをご紹介します。
1.トリミング準備:道具を揃えましょう
ご自宅でトリミングを行う場合には、いくつか準備しておく道具があります。それぞれの特徴を簡単にご説明しておきます。
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2.さっそくカットを始めましょう
まずは、ワンちゃんを高い台の上に乗せます。ワンちゃんは高いところにのせると大人しくなる傾向にあります。ただし、飛び降りたり、誤って落ちてしまう可能性も考えられます。
短めのリードなどをつけて動きを制限しておくとカットがしやすくなります。
(1)まずは足の裏から
足の裏をコームで優しくとかします。すると肉球の間から伸びた毛がはみ出てきます。出てきた毛をバリカンでカットするか、刃先が丸い小さなハサミでカットしましょう。
足の裏の長い毛をカットすることで、歩くときにワンちゃんが滑ることを防ぎます。
(2)肛門周りをカット
肛門の周りの毛が伸びてしまうとうんちがついてしまいます。ワンちゃんを清潔に保つためにも、綺麗にカットしておきましょう。
普段隠れている場合があるので、尻尾を優しく持ち上げてカットしてあげましょう。
お尻は触られたくないところなので、嫌がる可能性が高いです。可能であれば2人でチャレンジするとやりやすいと思います。
肛門周辺の筋肉が動くことがあります。肛門を傷つけないように注意しましょう。
(3)胴回りのカット
胴回りのカットの場合、短くカットしたい場合にはバリカンを整える程度であればすきバサミを利用します。
バリカンを利用する場合、いきなりバリカンで短くしようとすると、毛が絡まる可能性がああります。最初は、コームで整えてハサミで調節していきます。ある程度短くカットが済んだら、バリカンで表面をなぞるようにしましょう。
すきバサミでカットする場合には、少しづつカットしていくと切りすぎずカットが進みます。
(3)顔周り
顔周りのカットを嫌がる犬は多いですし、嫌がって動いたときに目や鼻を傷付けるなどの事故も発生しがちです。ハサミで慎重に形を整えていきましょう。
ハサミの先は絶対に犬のほうに向けず、ハサミ全体を寝かせながらカットしていきます。
ヨークシャテリアの顔周りの毛、特に頭の毛の量は少なく、切りすぎに注意が必要です。耳の毛は皮膚に近いところギリギリで三角にカットすると可愛くなります。
3.カットと一緒に他のケアもしておきましょう。
(1)肛門腺絞り
肛門腺しぼりは、肛門嚢(こうもんのう)に貯まった分泌液を絞り出すことを言います。なかなかニオイがきついので、シャンプーの際など洗い流せる場所で一緒に行うようにしましょう。
出ない場合もありますので、出ない場合にはそれで OKです。うまく分泌液が絞り出せたら、色の確認をしておきましょう。茶色や灰色の分泌液であれば問題ありません。
もし、赤や緑だった場合、炎症などの可能性があります。その際は動物病院へ連れていきましょう。
(2)爪切り
爪が伸びすぎると歩きづらくなります。また、先が丸まってくるので肉球に食い込むこともあります。床を歩く時に爪があたる音がするようであれば爪切りをしてあげまあしょう。
【爪を切りすぎて血が出たっ!】
私も、自宅の17歳になる老犬の爪を切って流血させた事件があります。めちゃくちゃ焦りました。
そんな時は、落ち着いて、清潔なガーゼで押さえ、止血剤を塗って止血を行います。
爪切りが嫌いなワンちゃんはとても多いので、こちらも可能であれば2人がかりで行って下さい。ワンちゃんを抱える人は、ワンちゃんが爪切りの方に向かないように、顎を押さえましょう。
(3)耳のお手入れ
耳の中の汚れは放置すると外耳炎などになることがあります。ヨークシャテリアのように長毛なワンちゃんや垂れ耳のワンちゃんは特に耳のケアが重要です。
トリミングを行った時以外にも、耳のケアは週に1回程度行うようにしましょう。
耳の中は無理やり奥までやる必要はありません。飼い主さんがお家でお掃除する場合には、見える範囲で拭いてあげましょう。
耳掃除も基本的には嫌がるワンちゃんが多いと思います。我が家の場合、ひとしきり遊んでくつろぎモードのタイミングで耳掃除をしています。
結果的には気持ちが良いようで、されるがままです。くつろぎモードになっていないと、お耳掃除シートをおもちゃとみなし、戦いを挑まれます。
(3)歯磨き
歯周病や歯肉炎などの病気の予防のために、も歯磨きは少なくても週に3回程度は実施したいケアです。使用する道具は、歯磨き用のシートやガーゼ、ワンちゃん用の歯ブラシなどで OKです。
使いやすいものを使用して下さい。歯みがきシートや歯ブラシを使用する場合には、指にガーゼを巻きつけ、歯磨きをします。
ワンちゃんが嫌がる場合には、一旦歯磨きを止めましょう。強引に続けると歯磨き嫌いになることもあります。
人差し指にシートを巻いて、お口のよこから差込み奥歯も磨きます。一緒に歯茎のマッサージもしてあげましょう。
まとめ
ヨークシャテリアのカットスタイルにはいろんな種類がありますね。あらかじめネットや雑誌でカットしたいスタイルを見つけておくと良いでしょう。またハサミやバリカンの使い方には注意しましょう。
ハサミやバリカンの使用に自信がない方はトリミングサロンでカットのプロに任せる方が安全だと言えます。
希望のかカットスタイルをトリマーの方に伝えておけば希望に沿ったカットをしてくれます。トリミングはサロンでお願いし、その他のケアであるグルーミングはお家でも出来るようにしておくと良いかと思います。
トリミングもグルーミングは身体の隅々を触ることになりますので、小犬の頃から身体を触られることに慣らしておくようにしましょう。