犬が遊ぶと興奮して吠えて困る!原因とすぐできる対策3つ

飼っている犬が、飼い主との遊びの中で唸ったり吠えたりすることがあると思います。そこで、犬のそのような仕草にはどのような意味があり、そうした場合にどう対処すべきかについて解説します。

■犬が遊びで吠える原因

犬が唸ったり、吠えたりするのはなにかに対する威嚇と思いがちです。ですが、飼い主と遊んでいる最中に見せる犬の唸り声などは、決して飼い主に対して怯えたり怒りを覚えて威嚇しているわけではないので心配する必要はありません。飼い主との遊びの最中に見せる犬のそのような表情は、遊びに夢中になり興奮し楽しんでいるからこその仕草である場合がほとんどです。

ただし、だからと言って「遊びに夢中で楽しいから唸ってるんだ」と、そんな犬の仕草をそのまま受け入れるのは適切とは言えません。犬の興奮がエスカレートすると怪我や事故を起こす危険性も考えられるので、そうなる前に飼い主の方で犬の興奮を鎮める配慮が必要です。遊びといえども、コントロールしているのは飼い主で、犬は主従関係の中で従わされる立場であることを犬にはっきりと認識させることが大切です。
そして、飼い主は犬との遊びの最中に「ここまで興奮すると次は唸り始めるな」という目安を見極めて、そこまで犬が興奮しないところで遊びを切り上げるようするとよいでしょう。

■吠えやすい犬とは

犬は本能的に吠える動物であり、躾によって吠える頻度を減らすことはできますが全く吠えなくすることはできません。特に吠えやすい犬種としては「牧畜犬」「狩猟犬」「番犬」「愛玩犬」などがあります。それぞれについて以下に解説します。

・牧畜犬

吠えて家畜(牛や羊)を追い立て、牛舎や羊舎など目的の場所に家畜を移動させる仕事をこなします。犬種としては、「ボーダーコリー」「シェットランドシープドッグ」「コーギー」などです。

・狩猟犬

人間が森や山に狩猟を行う際に随伴する犬種です。イノシシやウサギなど獲物を吠えて追い詰めたりします。犬種としては「テリア系」「ダックスフンド」などです。

・番犬

文字通り家の番をするために、侵入者に対して吠えて威嚇し家主に侵入者の存在を知らせ守る仕事をこなします。犬種としては「ドーベルマン」「シェパード」などです。

・愛玩犬

人間のペットとして飼われる犬種で、元々は王侯貴族など高い身分の人たちが侵入者から身を守るために飼っていたとされています。犬種としては「ポメラニアン」「チワワ」などです。



■いますぐできる対策

犬が吠えないようにするために、飼い主がいますぐできる対策について以下に解説します。

① 飽きる前に切り上げる

犬が興奮し唸り声を上げて吠えだす前に、飼い主は犬にはっきりとした命令を出してそれを制止する必要があります。そのためには、日頃から犬との主従関係、あくまでも飼い主がリーダーで犬は飼い主の命令には絶対服従しなければならないという上下関係を犬に覚えさせることが大切です。

この主従関係を構築するために、犬との遊びは大切です。犬は飼い主と遊ぶのが大好きで、おもちゃを使った遊びなどに夢中になります。しかし、犬が飽きてしまうまで遊びを続けさせてはいけません。まだまだ遊び足りない、もうちょっと遊びたいと犬が感じている頃合いを見計らって飼い主の方で遊びを中止します。あくまでも主導権は飼い主の側にあるということを、犬に分からせて遊びを切り上げることが重要です。
そうすることによって、飼い主と犬との主従関係が確かなものになり、躾がやりやすくなります。その意味で、遊びは躾の一環であると考えるようにしましょう。

② 良い行動は褒める

躾によって犬の吠えをやめさせるためには、吠える原因になったものが何であるかをはっきりさせ、犬が吠える前に飼い主が吠えをやめさせる必要があります。それを可能にするには訓練が必要で、犬が飼い主からの声による命令やアイコンタクトに反応するように少しずつトレーニングを重ねて行きます。犬を注意深く観察し、良い行動をしたときにはその場ですぐにしっかりと褒めてやることが大切です。

③ 唸ったら無視する

犬は興奮しやすく、特に飼い主と一緒のときにそのような精神状態になって吠える傾向がある場合には要注意です。興奮が原因で吠える場合、飼い主から声を掛けられるとさらに興奮がエスカレートして吠えてしまうので、唸って吠えそうなときは無視するのがよいでしょう。犬は飼い主から無視されると、不安になり興奮して吠えるケースが少なくなるからです。

ただ、「飼い主から無視される」ことが犬にとってつらいという気持ちになる状況を作り出すためには、犬との主従関係、信頼関係が確立していることが前提になります。なので、このような関係を日頃から構築する努力が飼い主の側にも必要です。



■まとめ

犬が飼い主との遊びの中で唸ったり吠えたりするのは、遊びに夢中になっていて楽しくて興奮しているからだということを認識しましょう。ただ、そのような興奮がエスカレートすると思わぬ事故が発生することも考えられるので、飼い主の側が途中で遊びを切り上げ、終了させることも大切です。

ただ、遊び以外で飼い主に唸るような仕草を見せた場合には要注意です。その場合は、犬が飼い主との主従関係を認識しておらず、飼い主を下に見ている可能性があります。そのようなときには、犬の行動に対しては、一切取り合わず無視する態度を示すことが重要です。そうすることによって飼い主との主従関係をはっきりと分からせることが必要です。
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