【獣医師監修】【保存版】猫のカロリー計算式!シニア猫から妊娠中の猫まで

はじめに

近年ペットの生活環境も人間に近づき、おいしいフードやおやつなどもたくさん流通しています。その結果、人間と同様、肥満の猫が増えてきたと言われています。猫でも肥満は様々な病気につながります。

大切な猫ちゃんにいつまでも健康でいてもらうために、飼い主がしっかりと予防に努めなければなりません。もちろん、運動をさせてあげることも大切ですが、病気や加齢などで十分な運動ができない猫もいます。そこで大切なのが、ライフステージごとの摂取カロリーの見直しです。ただ、ダイエットをさせるぞと言って、食事をあまりに控えさせるのも注意しなければなりません。そもそもダイエットをしてはいけない時期もあります。それは、妊娠中と、1歳未満の子猫の時期です。子猫には、体を作っていくために十分な栄養が必要です。この時期に低カロリーのものばかり食べさせると、発育不良となり、免疫力も十分付かず、ケガや病気をしやすくなってしまいます。

食事面で、家族の一員である猫の健康をサポートするためには、ライフステージに合ったフードを、適切な量与えることが大切です。とはいっても、どれくらいあげたら良いのでしょう?適切な食事量は、猫の年齢や、妊娠中か否かによっても変わります。そこで、猫の食事制限のためのカロリー計算式をステージごとに紹介しますので、参考にして下さい。

なお、エネルギー要求量は、ある程度幅を持たせて記載しています。というのも猫によっては外で運動するのが好きな性格の子やおとなしい性格の猫など、猫の性格によって運動量が大きく変わる場合があるからです。自分の猫に適切なカロリーの食事を与えるためにも、常日頃から猫の性格や普段の暮らしぶりを観察するようにしてください。

★子猫のカロリー計算式

子猫の場合、体を大きくするため成猫よりもたくさんのカロリーが必要になります。また、月齢ごとにエネルギー要求量も変わっていくためやや複雑です。一般的には生後2か月までは体重1キロにつき1日210kcalが必要で、3か月で200kcal、4か月で175kcal、6か月で135kcal、9か月で100kcalが1キロ当たりの目安となっています。 
そのため計算式としては体重(kg)×100~210kcalとなります。たとえば生後2か月で体重が1.3キロの猫に100gあたり400kcalの餌を与える場合1日のエネルギー要求量は273kcalなので、1日におよそ70gの食事が必要です。

★成猫のカロリー計算式

次に大人の猫の場合種類や年齢にもよりますが基本的に体重1キロにつき1日7080kcalが必要といわれています。 
計算式は体重(kg)×70~80kcalです。 

1~2歳頃の体重がベストですので、これをキープするようにしましょう。 一方で78歳以上のシニアの猫になると若いころに比べて内臓の機能が落ち、運動量が減るため必要なカロリーも減り始めます。シニアの猫のエネルギー要求量は体重1キロあたり40~60kcalです。若いころと同じように与えると、肥満や生活習慣病のもとになるので注意してください。

★妊娠中の猫のカロリー計算式

妊娠中の猫はおなかの中の胎児のために普段よりも多くの栄養を取らなくてはいけません。体重1キロあたり95~110kcalほどが適切といわれています。妊娠後期に胃が子宮に圧迫されて必要量が食べられない時は栄養濃縮フードでサポートしてあげましょう。

★授乳中の猫のカロリー計算式

授乳中の猫は子猫に栄養を与えなくてはいけないためエネルギー要求量も増えます。生まれた子猫の数にもよりますが、通常の成猫の2倍から3倍程度のカロリーが必要です。母猫の食事量は出産後、徐々に増えてゆき、生後7週で最大になります。そのため体重1キロにつき95~240kcal程度が必要です。しかしこれはあくまで目安で、子猫の数や、哺乳量によってはさらに必要になることもあるので、授乳期間中はいつでも食べられるようにすると良いでしょう。もし、時間を決めて与える場合は、一日に3~4回に分ける必要があります。この量の食事を取る期間は子猫が離乳食を食べ始める頃までです。離乳食が始まると、だんだん母乳がいらなくなりますので、徐々に通常の成猫のエネルギー要求量に戻しましょう。

★避妊・去勢した猫のカロリー計算式

避妊や去勢をすると、ホルモンバランスの変化や運動量の減少により、太りやすくなると言われています。そのため食事も控えめにしてあげなくてはいけません。猫の種類にもよりますが運動量が1030%ほど減るためエネルギー要求量は1キロあたり55~70kcalです。ただし、子猫の時に手術した場合は、体ができあがる生後10か月までは子猫のカロリー計算で、子猫用のフードを与えましょう。

まとめ

このように猫の年齢や状況によってエネルギー要求量は変わっていきます。紹介した計算式を参考にしていただければと思いますが、猫の品種、性別、性格や生活環境(気候など)によってもさらに要求量は変わるため、あくまで目安と考えて下さい。また、病気やけがなど特殊な事情がある猫の場合はその症状によって必要な食事量が変わることもありますので動物病院の先生に相談しましょう。」

日本大学生物資源科学部獣医学科を卒業後、都内の複数の動物病院で勤務医として従事。現在、子育て中ですが、飼い主様に寄り添える獣医師を目指しています。

 

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