一人暮らしの方が猫を飼う場合には、気を付けなければならないことがあります。それは夏場のお留守番です。暑さが厳しくなる時期に猫だけを残して外出する際は、環境をしっかりと整えておかなければなりません。この記事では外出先から戻ったら猫が体調を崩していたということがないよう、特に注意すべきポイントについてまとめてみました。安全な猫の飼い方を知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
★注意すべきは真夏日の猫の留守番
真夏日っていつ?
日最高気温が30℃以上の日を真夏日と言います。日中30℃を超えるような日は人間でも熱中症になりやすくなるもの。体温調節の難しい猫であれば尚更です。こうした時期にお留守番させるのであれば、十分に配慮する必要があります。
どうして危険なの?
全身で汗をかくことにより体温調節可能な人間とは違い、猫は呼吸器を通してしか熱を発散することができません。さらに被毛に覆われているため風が皮膚にまで届きにくく、熱が籠りやすい状態に。人間にとっては我慢できる程度の暑さでも、猫にとっては相当堪えている場合もあります。まだ大丈夫だろうと油断していたら猫が脱水症や熱中症の一歩手前になっていた、というのは決して珍しいことではありません。
またエアコンをかけておけば夏場の外出時にも安心だろうと考える方も多いのですが、対策としてはまだ不十分です。エアコンの風は部屋中に均一に届くわけではないため、同じ室内でも温度が高めになってしまう場所が存在します。突然の停電等でエアコンが停止してしまう可能性もゼロではないので、そうした場合にも備えておかなければなりません。
★それでも飼い主が外に出なくてはいけない時は
風通しをよくする
空気が籠ってしまうと温度は上昇する一方です。各部屋のドアは開けておくようにしましょう。そうすることにより熱の逃げ道ができる上、猫が自分で涼しいところへ移動することも可能になります。
ただし普段は一つの部屋でしか生活をしていないという場合には注意が必要です。見慣れないものや興味を引くものをそのままにしておくと思わぬ事故に繋がることもあります。家電のコードは剥き出しにしない、洗濯機等猫が入り込んでしまいそうなものの蓋は閉めておくといった対処をしてから出かけるようにしてください。
カーテンなどで日光を遮る工夫をする
外の景色を眺めるのが好きという猫にとっては定位置でもある窓際。しかし直射日光が当たる場所は他と比べても温度が高くなりがちなため、対策をしないままにしておくのは危険です。外からの光や熱を遮るために、遮光や断熱効果のあるカーテンを準備しておくといいでしょう。ベランダがあるのであればグリーンカーテンやすだれの利用も効果的です。
キャットフードを置いたままにしない
夏場は食べ物が傷みやすい時期です。唾液から雑菌が繁殖することもあるため、特に足が早いウェットタイプのフードは置きっぱなしにしないでください。しかしお留守番が長時間に及ぶなどの理由から、どうしても用意しておかなければならない時もあります。このような時は自動給餌器を使用するのがおすすめです。その際は一度に大量にキャットフードを出すのではなく、回数を多めに、食べきれる量だけ給餌されるように設定するといいでしょう。
扇風機をつける
扇風機をつけると室内の空気が循環するようになります。これによって部屋の一部だけ寒い、暑いといった温度差を減らすことが可能です。さらに万が一エアコンが止まってしまったりタイマーを付け忘れてしまったりした場合にも、扇風機がついていれば暑さを和らげられます。
直に風が当たることによる体調不良を防ぐため、ゲージや猫用ベッドを置いているのであれば、風が直接当たらないように扇風機の位置や向きを調節してください。これはエアコンも同様です。
直に風が当たることによる体調不良を防ぐため、ゲージや猫用ベッドを置いているのであれば、風が直接当たらないように扇風機の位置や向きを調節してください。これはエアコンも同様です。
充分な飲み水を用意する
留守番中に飲み水が不足してしまうと脱水症状を引き起こしかねません。外出時には十分な水を確保しておくようにしましょう。できれば水飲み場を数か所用意しておくのが理想です。猫が抵抗なく足を踏み入れるのであれば、お風呂場に水を張ったボウルを置いておくのもおすすめです。お風呂場であればボウルをひっくり返してしまっても心配いりません。
ただしバスタブに残り湯がある場合には予め抜いておくか、ふたを閉めておくようにしましょう。
ただしバスタブに残り湯がある場合には予め抜いておくか、ふたを閉めておくようにしましょう。
★まとめ
特に注意が必要な真夏日の留守番です。できればこうした時期には猫を残して出かけないのが一番ですが、それは難しいという場合もあります。どうしても留守番をさせなければならない時には猫が夏バテや熱中症になってしまわないよう、十分配慮してあげるようにしてください。
一つ注意して欲しいのは、ここで挙げたような対策を取っていればどれだけ留守番させても大丈夫というわけではないということ。環境を整えフードやお水を十分に用意しておいたとしても、夏場の留守番は一日が限界です。何日も留守にするという場合には、ペットシッターや動物病院の利用も検討するといいでしょう。
暑さ対策をしっかりと行い、猫との暮らしを快適なものにしてくださいね。