■ワンちゃんが吐いたら、まずは嘔吐物を確認しよう
ワンちゃんが吐いたら、どんな場合でもまず吐き出してしまったものをよく確認しましょう。嘔吐物の内容で、ある程度吐いてしまった原因を推測することができます。●嘔吐物が消化された状態のものだった場合
嘔吐物が食べたものの原型を残していない状態だった場合、食べ過ぎ、拾い食いによって傷んだ物を食べたことによる胃腸の炎症になっている場合が多いです。何度も嘔吐するようでなければそれほど問題ありませんが、様子を注意深く見守りましょう。痙攣や激しい嘔吐がある場合は、タバコや薬品、チョコレートなどによる中毒症状の可能性もありますので、早急に動物病院へ連れていきましょう。
また、気をつけておきたいのが感染症を原因とする嘔吐です。感染症にかかっている場合は嘔吐と下痢がどちらも起こることが多いので、ワンちゃんが嘔吐してしまったら下痢の症状がないかも確認しておきましょう。
●白や黄色の液体が混ざっている場合
白い泡状のものや黄色い液体が嘔吐物の中に混ざっていると病気になってしまったのではないかと心配になる方も多いかもしれませんが、多くの場合そうした液体は食べ物を消化する際に出るものですので、それほど問題ありません。何回も繰り返し嘔吐したり、体調が悪そうな様子がなければ心配する必要はないでしょう。●血液が混ざっている場合
吐いた物の中に血液が混ざっているときは、病気になっている可能性が疑われます。血液が混ざっている原因や対処法については、次の項目で詳しく解説します。■こんな状態の場合は問題あり
犬という生き物はよく嘔吐する動物ではありますが、嘔吐と別の症状が併発していたり、明らかにいつもと様子が違う場合は何らかの問題を抱えている可能性があります。ワンちゃんの様子をしっかりとチェックし、適切な判断をするようにしましょう。① 熱が高い
嘔吐とともに発熱が見られる場合は、ウイルスや細菌などによる感染症にかかっているかもしれません。また、食べ物や薬品による中毒症状によって発熱するケースもあります。場合によっては命にかかわりますので、早急に動物病院を受診しましょう。② 下痢を伴う
嘔吐と下痢の症状が両方ある場合は、ウイルス性の感染症や腸炎にかかっているケースがあります。脱水症状やショック状態など深刻な状態に陥る危険性もありますので、嘔吐・下痢・発熱など複数の症状が見られる場合は早急に動物病院を受診しましょう。③ 嘔吐物に血液が混じっている
嘔吐物に血液が混じっているときは、なんらかの病気になっている可能性があります。ワンちゃんが血液の混ざった嘔吐物を吐くときは、混ざっている血液の色をチェックしておきましょう。色が黒に近い赤色だった場合は、病状が重くなってしまっている可能性があります。できるだけ早急に動物病院を受診し、適切な治療を受けさせることが大切です。④ 嘔吐の回数が多い
熱や下痢などがなく嘔吐物に血液が混ざっていないときは、それほど心配する必要はありません。しかし、嘔吐の回数が多いときはなんらかの病気が原因となっている場合があります。また、病気が原因となっている場合以外にも、室内に置いていた殺虫剤や消臭剤など、ワンちゃんの体に有害なものを誤って食べたり飲んだりしてしまったことによる中毒症状が起こっているケースもあります。そうした場合はワンちゃんが誤って口にしてしまったと疑われるものを持参して動物病院を受診しましょう。