【獣医師監修】犬にも健康診断があるって知ってる?犬の健康診断のメリット・デメリット

大切な家族の一員であるワンちゃんたち。いつまでも健康でいてほしいという願いは、飼い主さんたち共通の願いでもあります。

ワンちゃんたちは言葉を話すことができませんので、痛みや不調があったとしても言葉にして訴えることができません。目に見える異常であればすぐに気がつくこともあるかもしれませんが、目に見えない小さな異常は見逃してしまいがちです。

病気を早期に発見するために、そして早期に治療をするために、「犬の健康診断」はとても役に立ちます。今回は「犬の健康診断」について、そのメリット・デメリットをご紹介したいと思います。

■1.犬の健康診断は動物病院で受けられる


ワンちゃんがケガをしたときや病気になったときには、動物病院で治療を受けることができます。では健康な状態のワンちゃんは動物病院のお世話になることはないかと言えば、そんなことはありません。

動物病院では治療のほかに、予防接種や健康診断などを実施しているところが多数あります。これらは、病気になったあとではなく、病気になる前に実施するものです。普段から行く機会のある場所で健康診断を受けることによって、ワンちゃんも余計な緊張をしなくてすみます。
いま健康な状態であったとしても、先天的な異常を持っていないか、将来病気になるリスクを抱えていないかなどの検査を行うのが「健康診断」です。

■2.犬の健康診断のメリット

健康診断を受けることによってどのようなメリットが得られるのでしょうか。健康診断を受けるかどうかで悩まれている方への判断材料となる、健康診断のメリットについて触れていきたいと思います。

① 病気の早期発見につながる

まず一番の大きなメリットは「病気の早期発見につなげることができる」ことです。

目立った異常や症状がない場合でも、実は病気に冒されていることがあります。病気の種類によっては、症状が見た目に表れてきた頃には重篤な状態に進行してしまっているケースも少なくありません。通常であれば発見の難しい段階であり、初期症状がほとんどない病気であったとしても、健康診断によって発見することができた・早期に治療が開始できたというケースも多々あります。

また現在病気にはなっていなくても、検査の結果、近い将来病気になるリスクがあることを事前に知ることができるケースもあります。

② 定期的なチェックで飼い主が安心

早期に治療が開始できるということは、重篤化や治療費を抑えることにつながります。早期発見できたために、手術が必要な段階までいかずに済んだという事例もあります。

さらに定期的なチェックを受けることで、経過を見守ったり新たなリスクを発見したりすることができます。生活習慣による病気へのリスクも把握することができ、太り気味・やせ気味など体型や体質の改善に向けた指導を受けることも可能です。
定期的なチェックは健康維持・長生きのためには欠かせないもので、飼い主さんの安心感も高まります。

■3.犬の健康診断のデメリット

では、健康診断を受けることによるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。メリットだけにとらわれるのではなくデメリットも知ったうえで総合的な判断をするために、ここでは健康診断のデメリットについて触れていきたいと思います。

① 犬への負担がある

健康診断は健康な状態なのに検査を実施しますので、ワンちゃんへの肉体的・精神的な負担があります。病院で検査を受けるというストレスに加えて、検査内容によっては採血などを行う場合もあります。検査のために長時間拘束されますので、そのストレスや不安も小さくありません。

人の場合でもそれなりにストレスがある検査ですので、体の小さいワンちゃんへの負担は計り知れません。病院が好きなワンちゃんはあまりいませんので、そのことを鑑みて検討をする必要があります。

② 費用がかかる

犬の健康診断は、実施する病院によって内容が異なります。そのため費用も一律ではなく幅がありますが、数千円~数万円程度の費用が必要となります。

検査内容が増えれば増えるほど、当然のことながら費用はかさみます。これらの費用を定期的に負担することは、飼い主さんにとっての大きなデメリットの1つでもあります。

健康診断の費用は、病気が発見された場合を想定するのであれば治療費を抑えることに貢献をしますが、病気がなければ健康維持費用として少なくない費用を負担することになります。

③ 病院や医師により内容にバラツキがある

人の場合もそうですが、医療においては「絶対」や「100%」というものがありません。そのため、検査結果からの診断は「絶対ではない」ことを十分に知っておく必要があります。

検査の結果、再検査が必要となり、その結果は異常がなかったという場合もあります。逆に病気があったのに発見できないケースもあります。
健康診断を受ける場合にはこれらのことを加味したうえで、検査に臨むようにしてください。

■まとめ

健康診断におけるメリット・デメリットを中心にご紹介いたしました。大切なワンちゃんと長くペットライフを過ごしていくために、健康管理は欠かせないものです。

ワンちゃんの健康において「犬の健康診断」は、とても大きな判断材料となります。しかしながらメリットもデメリットもそれぞれありますので、それらを十分に考慮したうえで受けていただきたいと思います。 [cta-hospital]

北海道大学獣医学部卒業。

5年ほど動物病院勤務したあと退職し、現在は娘三人の子育て中です。子育てを通じて知り合った「ママ友飼い主さん」たちとの出会いはとても貴重で、その視点を大切にしていきたいと思ってます。

 

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