【獣医師監修】猫の行動は去勢や病気で変わるの?歳をとったらどうなるの?知っておきたい変化

猫の行動変化の原因

1)去勢

去勢/避妊手術をすると、性ホルモンによる行動が抑えられるため、性格がおとなしくなったように感じる場合があります。どう変化するかはその猫により異なります。
手術後は、発情期特有の鳴き声が治まったり、スプレー行動が見られなくなったりと、オス猫、メス猫特有の行動が目立たなくなりますこのため、飼い主さんは、「性格が変わった」と感じるのではないでしょうか。もちろんその子本来の性格は変わりません。

スプレー含めたトイレの失敗の原因は発情期だけでなく、縄張りを主張するため、トイレ事情が悪い(例:トイレが汚い、トイレの位置が変わったなど)、不安やストレスによるもの、膀胱炎などの病気によるものがあるので、普段から猫ちゃんの行動をよく観察するようにしましょう。
手術後は、太りやすくなるので、太ってきたら、食事を「低カロリーフード」にするなど食事のコントロールが必要です
 

(2)年齢

行動は年齢によっても変化していきます。 
仔猫は基本的に寝る時と食事中以外はじっとしていることがありません。しかし大人になるとだんだん落ち着いてきます。更に年を取って老化が始まると、動かず眠っていることの多い、大人しい性格になることが多いです。「年を取って丸くなる」とはよく言いますが、それは猫も同じだということです。
 

(3)ストレス

猫はストレスに敏感な生き物です。ストレスサインには食欲が低下する、食べ物ではないものを食べたりする、トイレの回数が増える、下痢や便秘を起こす、毛づくろいを頻繁に行う、あるいはまったくしなくなると言った行動を取ることがあります。
こういったストレスサインを飼い主が見逃してしまい、ストレスが長期間に渡って続くと、行動の変化に繋がることがあります。大人しかった猫が攻撃的になったり、落ち着きがなくなりよく鳴くようになったり、あるいは活発だった猫が臆病になり出てこなくなったり、という変化が見られるようになります。

(4)病気

猫は病気を我慢しがちな動物、とはよく言われますが、病気によって行動が変わることもあります。水をあまり飲まなくなった、逆に良く水を飲むようになった。尿の量や臭いがいつもとは違う、排尿姿勢を取るのに尿が数滴しか出ない、といった病気のサインは行動の中に隠れています。日ごろから猫ちゃんのお水を飲む量、おしっこの状態などをよく見るようにしましょう。病気の中には性格が変わる、ことが症状のものもあります。温厚だった猫が狂暴になったり、常に興奮気味で気が立っているような様子など、時には家族を噛んでしまったりなど、今までしなかった行動をするようになった場合は病気の兆候かもしれません。
 

★猫の性格が変わった時どう対応する?

去勢/避妊手術や病気、加齢による行動の変化は、飼い主がしっかりと受け止めてあげましょう。元の性格に戻そうとするのではなく、そのままの状態を受け入れてあげることが大切です。
ストレスによる行動の変化は、ストレスの元になる物を取り除いてあげることが大切です。放っておくと自傷行為に繋がったり、病気の原因になったりする可能性もあります。そのためにはまず猫が何にストレスを感じているのか見極める必要があります。ストレスの原因を追究することは難しいです。 
生活環境を見直し、トイレは清潔かどうか、食事は十分に与えているかどうか、運動はできているか、猫の普段の行動を観察してみましょう。 
そして、猫に対する接し方を見直す必要があるかもしれません猫によっては必要以上に触られるとストレスを感じる生き物です。自分や家族が構いすぎていないか確認してあげましょう。逆に、ほとんど構ってあげない場合でもストレスになります。甘える仕草を見せたら、スキンシップを取るようにしてあげてください。 

★まとめ

猫も人と同じ感情を持つ動物です。
行動の変化の原因は複数の事柄が複雑に絡み合っている場合もあります。
ホルモンによる影響、本来の性格、人間との関わり合い、病気など、上記に挙げたもの以外にも原因となるものはまだまだあるでしょう。
いつもの違うと感じた場合は、その変化に家族が気付き、意識し、丁寧に観察してあげてください。

監修獣医師 箱崎 加奈子

病気から日常のケアまで飼い主さんと二人三脚でケア治療を行う、ペットのためのトータルケアサロンを東京世田谷、杉並で開業。健康で快適なペットとの生活を提案しています。

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