【獣医師監修】健康食材の定番「ささみ」の成分と愛犬への与え方について

1.愛犬にささみを与えても平気?

愛犬のおやつやご飯のトッピングにささみを与えてもいいのでしょうか。もちろん、与えても平気です。犬に安心して与えられる健康食材と言えます。 ささみは犬のおやつの素材としてもよく使われている健康食材になっていて、どの犬も好んで食べてくれる素材です。

ささみは万能食材

ささみは脂肪分が少なくカロリーも低いので、愛犬のダイエット時に与えるおやつにも向いています。 ささみは愛犬の年齢に関係なく与えることができる万能な食材でもあり、体の基礎を作る大切な役割も果たしてくれます。市販のドッグフードの中には原材料にチキンが素材として使用されているものもあるほどですので、鶏ささみも愛犬には安心して与えることができる素材であることがわかります。

2.愛犬への与え方とささみの成分について

(1)愛犬へのささみの与え方


愛犬にささみを与えるときは市販のささみ素材のおやつはそのまま与えてもいいのですが、家でささみを買ってきて愛犬に与えるにはどのように調理するといいのでしょうか。 ①ささみは茹でて火を通してから、小さく切って与えましょう。茹ですぎると固くなってしまうので全体に火が通ったら火を止めます。 ②余熱でそのまま数分置いて中まで火を通します。余熱で火を通すことで中はしっとりと仕上がります。 おやつとして与えてもいいですし、ご飯やフードに少量トッピングしてあげると、とても喜びます。 また、ささみの茹で汁をドライフードにかけて、ふやかしてあげるのもおすすめです。茹で汁でささみの香りがフードにも移って犬が好む香りになります。

(2)手軽に簡単自家製ささみジャーキーもおすすめ

家庭で手軽にささみジャーキーを作るレシピもあります。 細目に切ったささみをオーブンで1時間弱焼くだけなので簡単でおすすめです。 家でジャーキーを作ると保存料などを気にせず安心して愛犬に与えることができます。 また、手作りのジャーキーは1週間を目安で食べきるようにしましょう。

(3)冷凍保存ができて便利

茹でたささみは冷凍して保存することも出来ますので、多めに茹でて小分けにしてラップに包みジッパーの袋に入れて冷凍しておくととても便利です。冷凍しても1ヶ月を目安で使い切るようにしましょう。 冷凍すると多少風味は落ちてしまいますが、冷蔵庫で自然解凍してから与えると喜んで食べてくれます。 茹でたささみはシンプルで使いやすいので、冷凍で保存しておくと、おやつにもトッピングにも大活躍してくれます。冷えている状態だと食べてくれない場合は、少量のお湯を掛けてから与えてみましょう。

(4)万能食材でも与え過ぎには注意が必要

ささみは安心して与えることができますが、与えすぎは肥満にもつながります。ここで与える量がとても重要になってきます。愛犬に合った規定量を守るようにします。 愛犬の体重から一日に与えていい摂取カロリーがわかります。愛犬に与える一日のおやつの上限量は、見た目の量ではなく摂取カロリーで計算します。

(5)具体的な与えていい量は?

おやつは愛犬が一日に必要なカロリーの10%未満にとどめ、食事はおやつの分だけ減らしてあげましょう。ささみは一本あたり約45~50カロリーくらいあります。 例えば体重が4キロの愛犬でしたら、25~30カロリーくらいのささみを与えていい計算になります。体重が6キロの愛犬でしたら35~43カロリーくらいが目安です。 愛犬の体重に見合った量を与えることは、愛犬の健康管理でもとても大切になります。与えすぎには気を付けてあげましょう。

(6)ささみの成分について

  • 鶏の部位
犬にとって健康食材でもある、ささみは鶏肉のどの部分になっているのでしょうか。ささみは鶏肉の胸肉の辺りにある部位で脂肪分が低く、とても低カロリーです。
  • たんぱく質
身体をつくるために必要な栄養素がたんぱく質です。筋肉や血管、臓器や皮膚の基礎となり体のいろいろな部分を作るために不可欠な栄養素になっています。たんぱく質はアミノ酸が結合して必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
  • ビタミン・ミネラル
ビタミンの栄養素であるナイアシンと、ミネラルの栄養素であるセレンの成分がとても高くなっています。ナイアシンとは糖質や脂質の代謝を促進してくれる役割をするビタミンB群の成分で、皮膚の粘膜強化の役割を果たしてくれたり、とても万能な成分です。セレンとは体が酸化するのを防ぐ働きをしてくれて体内の有害物質を排除してくれる物質の主成分になっており、ガンの抑制にもつながります。成分的に見ても、ささみは愛犬にとって言うことなしの健康食材であることがわかります。

(7)消火器や血行促進・免疫力向上の効果も

ささみは消化器や血行の働きをよくして体を温めてくれる効果があります。愛犬の消化器官が弱ってしまっているときにも、ささみはおすすめです。また免疫力をアップしてくれる効果もあります。 ささみは安心だからいくらでも与えていいというわけではないので、摂取量に気を付けてあげます。ささみに含まれるリンを過剰に摂取すると内臓に負担がかかりますので、愛犬の摂取総カロリーの10%未満にすることを守って与えましょう。

最後に

低カロリーで栄養豊富なささみですが、鶏肉はアレルギーの原因になることもあります。食べさせてすぐではなく、数日経ってから痒みや脱毛などの症状が出ることがあります。ささみに限らずフードを変えた時にも起こり得ることですが、いつもと違う食べ物を与えた後は注意深く愛犬の様子を観察してください。

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