【獣医師監修】【絶対NG】愛犬にお酒(アルコール)は絶対にダメ!少量でも猛毒です!

人間にとっては問題ないものでも、ワンちゃんにとっては毒になるものがあります。 お酒もそのひとつです。 与えるというのは絶対にいけませんが、間違って舐めてしまうというケースも考えられます。不慮の事故で愛犬の健康を損ねないためにも飼い主さんはしっかりとした知識を持っておきましょう。

1.ワンちゃんにアルコールを与えてはいけない理由

ワンちゃんにはアルコールを分解する酵素がありません。アルコールを分解する酵素を持っていないということは、摂取されたアルコールは体内で長時間循環されることになります。分解されないまま体内に残ることで、脳に影響を及ぼし、呼吸や循環を司る領域へ深刻な影響を与える可能性があります。

2.アルコール摂取による症状

アルコール摂取による症状

ワンちゃんがアルコールを摂取すると、人間と同様に酩酊状態になります。人間の場合には、肝臓が代謝の役割を担うことで、時間とともに分解されていきます。そのため、銘中の状態がいつまでも続くということはありません。しかし、アルコールを分解することができないワンちゃんの場合には、そうはいきません。

 

.あなたが飲み残したアルコールを舐めてしまったら

直ちに動物病院へ連絡を


応急処置として、オキシドールを利用して吐かせるという方法がありますが、まずはすぐに動物病院に連絡をして、指示をもらうということが懸命です。ワンちゃんがお酒を飲んでしまったときに、飼い主さんはパニックになってしまう可能性があります。

しかし、冷静に状況を把握し、どんな種類のお酒をどのくらいの量摂取したのか、摂取してからどれくらいの時間が経過しているかなどの情報を獣医師にしっかりと伝える必要があります。 アルコールの誤飲に限らず、ワンちゃんに緊急の事態が起こった時に即座に対応ができるように、夜間時に対応してくれる動物病院の情報などを把握しておきましょう。

【応急処置:オキシドールを使用した方法】

より安全な方法として、オキシドールを利用することができます。ただ、アルコールの吸収は非常に早いので、時間との戦いになります。

一般的に動物病院では犬にどのようにオキシドールを飲ませるかというと、針のついていない注射器を使います。口のわきから、オキシドールを注ぎ込み、顔を上向きにさせて、胃に流れるようにします。オキシドールは調整されている市販の3%溶液のものを使います。犬の体重1kgあたり、1~2mlの量で飲ませます。

すぐにアルコールを吐き出す場合もあれば、10分以上かかることがあります。1回で効果がなければ、10分程度空けてからもう一度行います。

【なぜオキシドールが効果的?】

オキシドールがなぜ効果があるのかというと、胃に達すると、酸素と水に分解され、急激に酸素が発生し、胃が膨れることで嘔吐を引き起こすのです。オキシドールは、胃の中で分解されるので、犬にとってそれほど悪影響はありませんが、それでも刺激が強いため、胃の粘膜を損傷してしまうおそれもあります。

※自宅で上記の処置をするのは一般的ではありません。危険性もあります。

仮に自宅での処置がうまくできた場合でも微量でも吸収された可能性も大いに考えられますので、動物病院へ連れていきましょう。

動物病院では、胃洗浄や点滴などが行われます。しかし、アルコールをすぐに解毒させる方法はありません。吸収されたアルコール量や本人の健康状態によっては入院することも十分に考えられます。

まとめ

アルコールが好きな人はたくさんいます。与えないにしても、ワンちゃんが自ら飲み残しのビールを誤飲してしまう場合もあります。人間の酔っぱらう感覚で考えることは大変危険です。ワンちゃんの健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。アルコールに限らず、ワンちゃんにとって毒となるものはワンちゃんが誤飲することのないように日頃からの管理を心がけましょう。

監修獣医師 稲田 優太

日本獣医生命科学大学卒業
現在は世田谷区にある箱崎動物病院にて勤務。ペットとご家族の疑問やトラブルをなんでも解決できるよう、じっくりとお話ができるような診療を心がけています。

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