【獣医師監修】猫が水を飲んでくれなくて心配な飼い主さんへ|上手な水分補給4つの方法

【獣医師監修】猫が水を飲んでくれなくて心配な飼い主さんへ|上手な水分補給4つの方法
飼っている猫が水を飲んでくれないんだけど、どうしたらいいの?というお悩みはよく聞かれます。病気になるのではないかと心配ですよね。猫のご飯には総合栄養食のドライフードをメインにしている方がほとんどでしょうが、適切な水分量を与えることが大変重要です。飲む水の量が足りないと膀胱結石や膀胱炎、尿路閉塞を発症したり、濃い尿を作るために腎臓が酷使されると腎臓病や腎不全を引き起こします。 

★まず一日に必要な適正量を知る

猫に必要な水の量は所説ありますが体重1kgあたり60~70ccほどと言われています。体重3kgの子では190cc、4kgでは240cc、5kgでは280ccほどを目安に飲ませましょう。ただし猫の年齢や体つき、室温などの環境によっても必要な量が変わってきます。肥満猫は筋肉が少なく水分を蓄えておけないためより多くの水を飲む必要があります。高齢猫では動くのが億劫になって水を飲みに行かなくなるので不足しやすくなります。

★猫が水を飲まない原因を知る

・水が気に入らない

水が汚れていたり、新鮮でなかったりすると飲まない場合もあります。また、臭いには敏感なので水道のカルキ臭を嫌ったり、多頭飼いの場合はほかの子の唾液の臭いを気にしたりして飲まないこともあります。

・器が気に入らない

食器の好き嫌いもあります。猫の水の飲み方はいろいろです。手ですくって飲んだり、器のふちを舐めるようにして飲む子もいます。水を飲む際に器にヒゲがあたる、舌が当たった時の感触が気に入らない、などの事情で水を飲まないことも考えられます。

・場所が気に入らない

水の置き場所が人の出入りの激しい場所だったり、窓の近くで冬場は寒かったり、トイレの側だったりといった理由で避けられることもあります。

上記以外の原因では、口内炎や歯周病などで痛みがある時や吐き気がある場合に水を飲まなくなる事があります。

★猫のための上手な水分補給方法

・新鮮な水を与える

当然ですがいつも新鮮な水をあげるようにしましょう。最近は循環式の水入れも人気で、活性炭を使って水を浄化する商品もあります。ミネラルウォーターを猫にあげる飼い主さんがいますが、種類を確認しないとかえって猫の健康を害することになります。ミネラルウォーターの多くは硬水でミネラル分が結石を作りやすいため猫にとって好ましくない場合もありますので注意が必要です。

・水のあげ方を工夫する

お風呂の水が好きな猫でしたら温度が少し高めの方が好みだという可能性もありますね。少し暖めてぬるま湯にしてみたり、器そのものや置く場所を変えてみるのもいいでしょう。蛇口をちょっとだけ緩めてちょろちょろした流水を試してみるという方法もあります。循環式の水入れは電気代は少しかかりますが常に水が流れているので興味を引くことが出来るかもしれませんね。

・フードをウェットに変えてみる

ドライフードを水でふやかして与えてみたり、ウェットフードをトッピングしてみたりすれば、食事での水分摂取を増やすことができます。完全にウェットフードのみに変更する場合は1日に必要な栄養がバランス良く配分された「総合栄養食」と書かれた物を選ぶようにしましょう。

・水の置き場所を変えてみる

野生の猫はご飯のあと残りを土に埋めるなどして隠す習性があります。食事場所の周りは汚れることも多いため離れた水場で水を飲むことを好みます。このため水入れをご飯の場所と離して置いてみることも1つの手です。何が原因で水を飲まないかを調べるため色々な水入れをたくさん配置して様子を見るのも良いでしょう。

★気になるようであれば受診も検討する

何をしても飲んでくれないという場合はスポイトなどで強制的に飲ませるしかなくなりますが、まず一度動物病院で診てもらいましょう。猫は調子の悪さを隠したがる生き物です。少しの変調に気付けるのは飼い主さんしかいません。気になることがあったらなるべく早く獣医師に診てもらうようにしてください。
監修獣医師 加藤 由生子

酪農学園大学獣医学科卒業
その後獣医中医師の資格を取得。2017年に動物鍼灸治療を中心とするペットサロンBEANSを開院。中医学という選択肢がペットにもあるを広めて行きたいです。

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